毛穴って何だろう

      2017/12/11


「オリーブオイル」が毛穴に効く?本当の効果はいかに


毛穴の汚れや黒ずみが綺麗になるとして、「オリーブオイル」を使ったケアが注目されています。

本当にオリーブオイルは毛穴対策に有効なのでしょうか。

オリーブオイルで毛穴ケアができる?油分で角栓が取れやすくなる可能性

オリーブオイルの成分は加齢による乾燥肌向け?実験結果を元に推測

脂性肌にはNG。毛穴ケアよりも保湿やアンチエイジングケア向きかも

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オリーブオイルで毛穴ケアってどんな方法?

サラダのドレッシングやパスタなどに重宝するオリーブオイル。

自宅に常用している方も多いでしょう。

最近では食用として以外に、スキンケアにオリーブオイルを活用するケースが増えている模様。

特に毛穴悩みを抱える人を中心に、オリーブオイルを使った毛穴ケアが話題になっているのです。

オリーブオイル自体は、クレンジングやマッサージオイルとしてスキンケア用品に配合される成分です。

そのため肌につけるという場合でも、そこまで疑問に思う点はありません。

問題は毛穴ケアとして有効なのかどうかや、食用のオリーブオイルでも効果があるのかという点。

それも含めて、まずはオリーブオイルを用いた毛穴ケアの方法を見てみましょう。

オリーブオイルを使って毛穴汚れを落とす方法

1. 蒸しタオルで毛穴を広げる。
2. 蒸しタオルを使った箇所にオリーブオイル馴染ませ、1~2分置く。
3. 再度オイルを適量手に取り、マッサージするように指を動かす。強くこすったりしないこと。
4. 蒸しタオルでオリーブオイルを拭き取り、洗顔料を使ってしっかりと油分を洗い流す。
参考サイト:毛穴ケア|オリーブオイルで黒ずみ&角栓を除去する7ステップ

このようにクレンジングやマッサージの要領で、毛穴が気になる箇所をオリーブオイルで洗います。

綿棒を使った方法などもあるようですね。

最初に毛穴を柔軟に開かせることで、汚れ落ちを促す効率がアップします。

オリーブオイルを塗った後にそのまま洗い流すより、ある程度拭き取ってからの方が油分が残るリスクを抑えられます。

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オリーブオイルの成分や効果から考える毛穴への作用

次に、オリーブオイルに含まれる成分を見てみましょう。

製品ごとに偏りがあるため、一般的なオリーブオイルの栄養成分を中心に取り上げます。

脂肪酸(オレイン酸、リノール酸、パルミチン酸 など)
トコフェロール(=ビタミンE)
フェノール類
ステロール
炭化水素    など

参考:オリーブオイルとは? | インターナショナル・オリーブ・カウンシル キャンペーンサイト「Believe in Olive Oil」

なぜ毛穴ケアに効くと言われるの?

オリーブオイルは油分ですから、毛穴に溜まる皮脂と混ざり合うことができます。

これはメイクも同じで、油分であるメイクと皮脂が混ざり合って浮くことで、メイク崩れが起きるのです。

角栓の主成分は角質成分ですが、少なからず皮脂も含まれているため角栓が取れやすい状態になるのでしょうね。

参考までにですが、オイルクレンジングを使ったほうが、リキッドタイプのものよりも角栓落ちが促されるという実験結果があります。

その実験は人工角栓を使ったものではありますが、オイルタイプでは除去率が72%、リキッドでは28%と歴然の結果が出ています(いずれも人工角栓25個中、全脱落した角栓の比率)。

要約・引用:角栓溶解効果試験 – 化粧品OEMのサティス製薬

ただし、食用のオリーブオイルは肌に使うものとして作られていません。

ぬるま湯で洗い流そうとしても落ちにくいので、拭き取りクレンジングなどで使用するのが通常でしょう。

しっかりとオリーブオイルの油分を拭き取ってから洗顔料で洗い、余計な油分が残らないように注意しなくてはなりません。

脂肪酸がもたらす効果は

オリーブオイルが良質と言われるのは、含まれる脂肪酸に理由があります。

主に不飽和脂肪酸であるオレイン酸が挙げられ、これには悪玉コレステロールの抑制による疾患予防効果があるのです。

では、肌に塗った場合の効果はどうでしょうか。

若い世代への効果

以下に記載するのは、20~30代女性と白人女性に対して行われた皮膚の毛穴目立ちに関する実験結果です。

実験中では皮脂量を測定し、さらにその皮脂はどのような成分なのかを調べています。

TEWL値については、毛穴の目立つ人はそうでない人に比べて比較的高いことが分かった。

次に頬部の皮脂量を測定した。
(中略)
その結果、毛穴が目立つにつれて総皮脂量(各成分の合計量)も多くなる傾向が認められ、一般に言われている“毛穴の目立ちは皮脂量に関係する”という説は正しいことが判明した。
(中略)
二重結合が1つの炭素数16と18の不飽和脂肪酸(それぞれパルミトレイン酸とオレイン酸が良く知られている)の合計量を算出し、それぞれの群での総皮脂量中の比率を比較した。

その結果、毛穴の目立つ人は目立たない人に比べ、その比率が高くなっていることを見出した。

なお在日白人についても日本人と同様の傾向が認められ、人種を越えた共通の性質であることが判明した。

上記の2つの不飽和脂肪酸、特にオレイン酸は皮脂中での不飽和脂肪酸の中で主要な成分である。

引用:資生堂素材・薬剤開発センター ヒト頬部毛穴の目立ちと肌状態 より https://www.shiseidogroup.jp/rd/doctor/informationletter/backnumber/pdf/2004_001_02.pdf
(TEWL値…経皮水分蒸散量)

この実験では、毛穴が目立つ人は皮脂量が高い傾向にあり、その皮脂の成分の中でもオレイン酸は主要な成分であることが報告されています。

先ほども申した通り、オレイン酸はオリーブオイルの成分の中でも主要な脂肪酸です。

皮膚にオリーブオイルのオレイン酸を塗布してしまうと、過剰に油分を与えかねないと私は考えます。

乾燥肌であれば別ですが、毛穴が目立つ=皮脂が多い人がオリーブオイルを使っても逆効果になる危険性があるということ。

被験者である20~30代といえば、時期や体調により乾燥することもあるものの、まだ皮脂分泌は一定量あるはずです。

特に皮脂が多い人ならば、敢えてオリーブオイルを使う必要性は低いと考えられます。

私自身、10代の頃にスキンケア用のオリーブオイルを使用したことがあります(基礎化粧品として塗布するタイプ)。

結果は火に油を注いだようなもので、ニキビ改善どころか皮膚全体がテカテカになりました。

基本的に皮脂が多いタイプの肌質なので、相性が悪かったのだと思います。

加齢による乾燥への効果

次の実験では、オリーブオイルによる老人性乾燥肌への有効性が示唆されています。

被験者は70歳代から100歳代の男女。

オリーブオイルで洗うという方法ではなく塗布して結果を見るものですが、水分量上昇、水分蒸散量の低下といった乾燥を改善する効果が出ているのです。

要約・引用:オリーブオイルの肌の物理性に対する効果 より http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/2010760959.pdf

特に女性は閉経後、ホルモンバランスの急激な乱れもあり皮脂分泌が低下します。

オリーブオイルの脂肪酸などが、加齢からくる皮脂減少が原因の乾燥を抑えてくれたのでしょう。

2つの実験を単純に比較することはできませんが、オリーブオイルの効果は皮脂分泌が十分ある、又は酷く低下していない段階ではあまり期待できないようです。

特にオイリー肌の人には向いておらず、乾燥傾向にある人向けのケアと言えるでしょう。

毛穴対策よりも、エイジングケアに取り入れるのが良いのではないでしょうか。

その他の成分について

トコフェロール(=ビタミンE)には抗酸化作用があり、フェノール類(ポリフェノールなど)にも同様の働きがあります。

肌や皮脂の酸化は老化や黒ずみ、ターンオーバーの乱れなど様々な肌悩みにつながる要因。

オリーブオイルの成分が酸化を予防することは、高い美肌効果を生むと考えられます。

結論:脂性肌にはNG。

美肌作用はあるものの、毛穴対策に特化するとは言い難い。

肌質や年齢、使用頻度を考慮すべき

食用のオリーブオイルは食べられるほど安全な一方、スキンケア用ではないため扱いにくさが懸念されます。

すすぎ不足などが続くと、皮脂過剰でトラブルを起こすリスクも想定できますね。

また、良質な成分が得られるのは精製されていないエクストラヴァージンオイルです。

同じ食用のオリーブオイルでも、より良質なものにこだわる必要があります。

基本的には脂性肌の人には向きません。

皮脂量が原因で毛穴が目立つ人は、ビタミンC誘導体や体内からのケア、洗顔などで対策を。

美容成分があるのも事実ですが、自分の肌との相性なども考慮しての使用が鉄則となります。

基本は潤い不足の肌に有効ですが、毎日やる、量が多すぎるなど使い方には十分な注意が必要です。

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執筆者:rihira

一般社団法人 日本スキンケア協会
認定:スキンケアアドバイザー

執筆者のプロフィール 

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