不動産投資信託(REIT)
投資を考えている人であれば、「投資信託」という言葉を耳にしたことがあるでしょう。販売会社が複数の投資家から集めた資金をもとに、資産運用の専門家へ投資の指示を出してその成果を投資家へ分配する金融商品のことです。投資のプロが運用してくれることで初心者にとっても心強いものであり、リスクを分散させるという意味でも普及が広まっている金融商品であるといえるでしょう。
投資信託で扱われているものは様々ですが、その中に“不動産投資信託”があります。その名の通り、投資の対象が不動産であるもので、集めた資金でオフィスビルなどを運営してその賃貸収入や売却益を配当金とし投資家へ分配するというもの。「Real Estate Investment Trust」、略して「REIT」と呼ばれ、日本版を「J?REIT」と呼称する場合もあります。
REITには会社型と契約型の2つがあり、会社型は投資法人が投資口を発行することで投資家から資金を調達し行うもの。契約型は信託銀行の信託勘定を利用したもので、更に委託者指図型と委託者引指図型に分類されます。その名の通り、前者は委託者の指図の上で投資の運営を行うものであり、後者は受託者の判断で運営を行う投資方法です。
REITのメリットとしてあげられるのは、第一に高い利回りを受けられることです。REITの仕組みから利益の90%以上が配当に回され、4?6%の分配を期待できます。また、取り引き所にて上場されることで株などと同等の流動性や換金性を得られるほか、情報開示義務による運用の透明化、REIT株価の動きが分かり易いなどの利点があります。
不動産投資といえば、初期投資が高額というイメージがありますが、REITであれば数十万単位まで小口化され従来よりも不動産投資が容易に行えます。少額になっても不動産に投資するということは変わりませんので、インフレに強いといった魅力はそのままに、手間となる管理なども要せず投資を行うことが可能です。
また、分散投資の一つとしても用いることが出来ます。投資家であればリスクを少なくするために分散投資を用いるのは当然ですが、小口化されたREITをポートフェリオに組み込むことでリスク軽減の効果を得られることが期待できます。
当初はオフィスビル主体のものでしたが、近年商業施設や店舗、住宅へも投資が浸透しており、投資物件の多様化が進んでいます。これにより投資の幅も広がり、まだまだ今後の可能性が期待できる分野といえるでしょう。
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