推理小説とは何か?「モルグ街の殺人」から始まった歴史と分析

 

この記事の所要時間: 327

世界初の推理小説は「エドガー・アラン・ポー」の「モルグ街の殺人」ではないかと言われています。
しかし推理に重きを置いているものはそれ以前にもありました。
モルグ街の殺人のほんの数年前に書かれたチャールズ・ディケンスの「バーナジーラッジ」も犯罪解明の推理が描写されています。
また遡ること100年前の小説にも、推理が描写されたものが数々見られます。
どこが発端であるのかということになれば、しばしば議論対象となるところです。
しかし「モルグ街の殺人」が「世界初」と言われる背景には、それなりの「なるほど」と頷ける理由があります。

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推理小説の誕生の背景

推理はいつの時代でも可能です。
「この藁はどこから来たのか」これだけでも推理の対象になるのです。
推理は人の本能にいと近しいものですから、「知りたい」「知ろう」としてその経緯を書き表わせば広義で「推理的小説」となってしまいます。
ですから「何かの軌跡をたどる」「推理が描かれている」ということが「推理小説だ」というととんでもなくさかのぼってしまうものだと考えられます。
そこで「推理小説」とカテゴライズされるのは時代背景を固定することで、そのライン以降と決めるとたしかに「モルグ街の殺人」が世界初の推理小説となるのではないでしょうか。

1830年代のイギリスにおいて警察制度が整いました。
犯罪に対しての今につながる認識の生まれです。
ニューゲート監獄が犯罪の記録を発行したことで、インスピレーションを受けたニューゲート小説というものがこのころに注目されました。
これが推理小説の基礎を作ったのではないかとも言われています。
また犯罪自体も「権利」と義務」が確立した中でした成立は難しく、そのような体系が整ってきたことが「推理小説」をカテゴライズできる要素となりました。
また発展と心の闇は常に裏表で進んでゆきます。
殺人事件などによって「心の闇」が露見するのですが、一般市民はそれに対して不安を覚えていました。
その悪を正すヒーローが必要となったのです。
「腕力」ではなく「権力」でもなく、「推理力」なのです。

推理小説というカテゴライズ

日本におかる「推理小説」という名称は、日本の推理小説家・木々高太郎氏がミステリの分類に際し、江戸川乱歩氏や水谷隼氏の助言により「別名称」をつけるべきものと認識した結果だということです。
広義では「ミステリ」という形に属しつつ、「推理小説」と細分化されるべき物ということなのでしょうか。
たしかに「ミステリ」といえば、かなり広くのものを含むことになります。
「不思議」「疑問」を伴えば「ミステリ」となります。
よくよく考えると、このカテゴライズというのは難しいものです。
「推理小説」の中でも、探偵が登場する、探偵という認識をもちながら探偵じゃない人が推理を行う、これだと「探偵小説」に分類されるでしょう。
その後更に細分化され、「ハードボイルド」も登場しました。
また「おばあちゃん探偵」や「お嬢さん探偵」といったごくソフトな物となれば「コージーミステリ」となるようです。
作家のイマジネーションによる新境地が発表されると、それによりカテゴリーが追っかけてゆくという形のようです。

世界最古の推理小説的小説は?

エジプトの「トトモス家の人々」が世界最古の「推理小説」ではないかと書かれてあるものがありました。
「推理小説的小説」とするならば、これに対しては異論はありません。
しかし「推理小説」としてしまうと、少々前出の定義から外れてしまうので「推理小説的小説」としたほうがスムーズかしれません。
中国における公安小説文書も、イギリスでの「ニューゲート監獄の犯罪記録」と同じく「調書や裁判記録、判例」などを書かれた公安を元に、禅問答などをおこなったその記録を「公安小説文書」としたのでしょうか。
「推理小説」とは区別されるべきものですが、実際の犯罪からインスピレーションを受けるという点において、似通っていると考えられます。

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