社会情勢への対応。現実とかけ離れたエンターテイメントの効用(仮面ライダー変身ベルト)

   2013/02/06

この記事の所要時間: 28

 昨今の社会情勢は、テレビ・映画業界にも表現の自粛を迫っています。特に建造物の大掛かりな破壊は忌避されるようになり、『オーズ』の映画でも表現方法の変更を余儀なくされています。

また、絆や応援といったテーマを意識的に盛り込むこともあるようです。
 二〇一一年夏の『海賊戦隊ゴーカイジャー THE MOVIE 空飛ぶ幽霊船』『仮面ライダーオーズWONDERFUL 将軍と21のコアメダル』同時上映の際、「ヒーローが日本を元気にする!」というキャッチコピーではありましたが、内容的にはテレビ放送のグレードアップ版であったり、作品のテーマをテレビ放送とは違った方向で結実させたものであったりと、完全にいつもどおりの夏の特撮ヒーロー映画となっていました。この傾向はその後も継続しており、一貫してエンターテイメント色の強い、良くも悪くも悪く言えば馬鹿騒ぎといえる作品作りを続けています。
 やはり、創作の現場では社会情勢に対し「作品を通じて何かしなければ」という義務感に駆られることはあるもので、ウルトラマンシリーズではその動きが顕著です。
しかし、ほんとうに辛い時に必要なのは、現実とは全くリンクしないエンターテイメントではないでしょうか。辛い時に何かを通して外からエールを送られても、素直に受け取るのはなかなか難しいものですし、下手をすると辛い時期の記憶と作品を結び付けられてしまいます。憂さ晴らししたいのに現実に引き戻されてもたまりませんし、それよりは短い時間でもいいのですべてを忘れて楽しめる作品のほうが、より慰めになります。

 余計な地雷を踏んだりやぶ蛇を突いたりしかねないことは避けよう、という意図もあるでしょうが、こういう世の中に敢えてメッセージ性を廃しエンターテイメントに徹するのは軽んじられがちで難しいものです。
 しかし、それを貫く態度こそ、多くの人がみる娯楽作品の送り手として高く評価できるのではないでしょうか。

変身ベルト売上75万本超に至る道 大ヒットを生んだ戦略
1 これが人気シリーズ化を決定づけた。最初期に打ち出されたシリーズ延命による袋小路回避のための方策。
2 10年間の集大成と転換点となった2009年 放送開始月の変更に伴う販売戦略、及びシリーズカラーの変更。
3 知名度を武器に、シリーズの地位向上を図る。
4 派手な広告、話題を呼ぶためのゲスト選定に隠された巧妙な手口。

終わりに:社会情勢への対応。現実とかけ離れたエンターテイメントの効用。

スポンサーリンク

この記事のタイトルとURLをコピーする
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket

この記事へのコメントはこちら

メールアドレスは公開されませんのでご安心ください。
また、* が付いている欄は必須項目となりますので、必ずご記入をお願いします。

内容に問題なければ、下記の「コメント送信」ボタンを押してください。