仮面ライダー変身ベルト売上75万本超に至る道 大ヒットを生んだ戦略
近年、仮面ライダーの変身ベルト玩具の売り上げに関する記事をごらんになることが多いと思います。最新の『仮面ライダーフォーゼ』で75万本超の出荷数となったことが昨年末報じられましたが、いまや変身ベルトとその関連アイテムはすでに社会現象といっていいほどのヒットを飛ばしています。
また映画は公開するたびに初登場一位、「イケメン」出演などで話題はつきず、特に関心がなくてもニュースで目にすることが増えました。
特撮ヒーローは仮面ライダーだけはありません。多くの名キャラクターがこの20数年間復活を繰り返しては消えて行きました。そのなかになって、なぜ仮面ライダーだけがこれほどの地域を気づくことができたのでしょうか。
なぜそこまでのヒットを飛ばすまでになったのか探ってみましょう。
現在放送されている仮面ライダーは、通称「平成ライダー」と呼ばれるシリーズです。
2000年1月より放送された『仮面ライダークウガ』から2011年9月からの『仮面ライダーフォーゼ』まで13作、さらに2012年9月よりの14作目『仮面ライダーウィザード』の放送が開始されている長寿シリーズです。
この平成ライダーという通称は、「仮面ライダー」「仮面ライダーV3」などのシリーズが昭和時代に放送されたのに対して付けられたもので、当初はファンによる呼称だったものが公式化したものです。「仮面ライダーBLACK」と「仮面ライダーBLACK RX」も平成になってからの放送ですが、この二作は同一人物が主人公であることもあり単独のシリーズとしてみなされ、平成ライダーシリーズには含みません。
平成ライダーシリーズは、その変遷の中で下記のような戦略をとってきました。
・子供にターゲットを絞る。マニアではなく子供の方を向く。そのために過去のイメージを捨てる。
・プロモーション強化。ジャンルの地位を上げる。
その戦略にいたる道筋を追っていきましょう。
変身ベルト売上75万本超に至る道 大ヒットを生んだ戦略
1 これが人気シリーズ化を決定づけた。最初期に打ち出されたシリーズ延命による袋小路回避のための方策。
2 10年間の集大成と転換点となった2009年 放送開始月の変更に伴う販売戦略、及びシリーズカラーの変更。
3 知名度を武器に、シリーズの地位向上を図る。
4 派手な広告、話題を呼ぶためのゲスト選定に隠された巧妙な手口。
●捨ててはいけないものは捨てない
ここまで平成ライダーのメジャー化に至る道程を簡単に見てきましたが、一見して過去のイメージやマニアを切り捨てたことが多いような印象を受けます。
しかし、ブランドというものには絶対に捨ててはいけない一線というものが必ずあります。たとえば、高級ブランドとして売っていたものが中国に商標売却となると、高級感はガタ落ちします。
仮面ライダーの場合は、やはり「正義のヒーロー」であることが外してはいけない最大のポイントです。一時期怪しいこともありましたが、現在ではしっかりと保たれているでしょう。
常に新しい試みをしつつブランド価値を落とさない配慮もなされているので、一般の視聴者が安心して見られる様になったのです。
●まとめ
このように、平成ライダーシリーズは紆余曲折ありながらもビジョンを持ってシリーズを続けてきたことがわかります。
ターゲットを子供に絞り、徹底アピール。キャラクターデザインにあたりマニアの方は振り返らない。
ブランド価値の上昇と安定化。知名度の上昇とともに、マニア路線から脱却し一般化を図る。
こうした流れに加え、放送期間の変更にともなうテコ入れが効果を発揮し、現在の平成ライダーシリーズの人気があるのです。
終わりに:社会情勢への対応。現実とかけ離れたエンターテイメントの効用。
2013-02-08再編集
仮面ライダー関連サイト
テレビ朝日|仮面ライダーオーズ
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