鰹節の種類

 

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鰹節にはどんな種類があって、主な産地はどこなのか?

鰹節の産地ですが、伝統的に鰹の水揚げ量の多い所に集中しています。当たり前の話なのですが、新鮮な鰹が大量に安定供給されることが大前提なので、そうなるのでしょう。

したがって、伝統できな生産地としては“鹿児島県”・“高知県”・“静岡県”・“宮城県”ということになります。近代ではこの中でも、鹿児島県の枕崎市と山川町、そして静岡県の焼津市で全国の生産量の約90%を生産しているといわれています。近代鰹節の全生産量が、約35000トンと言われていますから、この3地区でおおよそ31500トン余りが生産されていることになります。

では鰹節も含めて、いったい“節”と言われていて、実際に使われている製品にはどんな種類があるのでしょうか。

まず鰹節から調べてみることにしましょう。

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1.荒節

焙乾とあん蒸を繰る返して、節の水分が20%程度になったものを、“荒節”といいます。また、外見上の特徴である、タールで黒くなっていることから、“鬼節”と呼ぶこともあります。

この荒節を薄く削ったものが“花かつお”と言われる製品で、燻臭の効いた力強い風味を持つことが特徴です。

2.裸節

荒節の表面に付いた抗菌作用のあるタールを、包丁やグラインダーなどでおとして、カビがつきやすくしたものを“裸節”といいます。タールという着物を脱がしてしまい、裸にしたところからこの呼び名が生まれたともいわれています。

削りの工程を経て、タールが表面からなくなった姿が赤褐色をしていることから、“赤剥き”とか“赤裸”などという別名で呼ぶこともあります。

3.枯れ節

裸節にカビ付けと日乾の工程を、何度か繰り返すことによって、節の水分を15%以下にした製品の総称を“枯れ節”といいます。カビ付けの回数が多いものを、“本枯れ節”といいます。

水分がなくなって、枯れたようになるのでこの名前が付いたともいわれています。

4.雄節(本節)

鰹を3枚卸しにして、半身を合断ちによってさらに2枚に分けて、合計5枚卸しにした背側の身を使って焙乾をしたものを“雄節”といいます。節の断面は3角形で、脂肪分が少なくさっぱりとした味わいになっています。

5.雌節(本節)

雄節とは逆に、5枚卸しをした鰹の身の腹側を使って焙乾をしたものを、雌節といいます。

雄節とは違って、腹側の縞模様が見て取れることもあり、また内臓が入っていた部位は凹みになっています。雄節に比べると、脂肪分が多くあって、少し濃いめの風味になります。

6.亀節

鰹の魚体が小さいと、5枚卸しにはしないで3枚卸しのまま籠立て以降の、製造工程に入って製品にした鰹節を“亀節”と呼んでいます。出来上がった製品の姿が、何となく“亀”に似ていることから付いた名前のようです。

したがって、考えようによっては“雄節”と“雌節”がひとつになっているわけなので、鰹節が雄・雌揃って万年生きるといわれている亀になるので、縁起物として使われる所以になったともいわれています。

7.そうだ節

そうだ鰹を使って作られた製品です。そうだ鰹は血合いが多くあるため、鮮魚や加工用としてはあまりふさわしいとは言えない半面、節にした場合には、鰹節や鮪節に比べてかなり濃厚な風味が得られ、出汁の色も濃く出ます。

このためカビ付けをしたものは、関東圏では蕎麦のだしに多く使われています。また、裸節は関西圏で、饂飩の出汁としてかなり使われているようです。

またこの濃厚な味は動物系のスープとも相性が良いために、近年ラーメン界で流行りの魚介系スープと動物系のスープを合わせて使う、合わせスープにも煮干しなどと混ぜて使うケースも多くなっているようです。

8.鮪節

鰹節と同じように荒節、荒亀節、血合い抜きの3種類に分けています。

鰹節よりも癖がなくさっぱりとした味わいのため、素材の味を引き立たせることができるといわれています。高級料亭や、有名料理人の方たちは、鰹節と鮪節を料理によって使い分けているといわれています。この鮪節の出汁も、昆布との合わせ出汁が多く使われています。

削り節にすると、やや赤みを帯びた白っぽい色をしています。血合い抜きの場合は、削るとほぼ純白に近い色をしています。この血合い抜きは、糸削りにもよく使われています。こちらも糸鰹に比べると、柔らかく上品な味わいになります。

9.さば節

削り節の色はかなり白っぽいのですが、引いた出汁の味はかなりコクがあり、濃厚な味わいになります。そのため、醤油や味噌などの、濃厚な調味料との相性はいいようです。お店によっては、蕎麦の出汁に混ぜて使う場合もあるようです。おもに混合削り節として、市販されるケースが多いようです。

10.むろ節

削り節にすると、かなり色は白く美しい色合いをしています。削り節の香はさば節に似ていますが、むろ節からとった出汁はさば節よりも上品な香りがして、味もまろやかになります。色もレモンのような薄い色をしています。

さば節や、いわし節などと混ぜて混合節にされて市販されるケースが多いようです。

11.いわし節

原料の魚は“かたくちいわし”、“まいわし”、“うるめいわし”を使います。いわしと言えば“煮干し”が普通なのですが、中でも魚体の大きいものを選んで節として製造されたものが、いわし節になっています。

かたくちいわしの削り節は魚体が小さいため、白っぽく小さな感じに削れます。香自体は煮干しよりも、少し魚臭くないという感じになっています。だし汁にすると、黄色っぽく、味も香りも苦みや生臭さが出るために、かなり癖のある出汁だといえます。味噌汁の出汁として使うケースが多いようです。

うるめ節は削ると黄色みがかった色になって、その香は香ばしく深みのある香りになります。出汁は黄色みが強く、深みのある味わいが後口に残り、香も濃いために、そうだ節やむろ節と一緒に蕎麦や饂飩のだしとして使われるケースが多いようです。関西の饂飩には欠かせないという人もいて、業務用としては厚削りが使われます。

また、まいわしは漁獲高が激減しているので、近年は節には使わなくなり、その製品はほとんど出回っていないようです。

これが出回っている節の、だいたいの種類になります。

馴染みのあるものもあれば、ほとんど馴染みのないものもあります。馴染みのないものでも、きっとどこかで蕎麦や饂飩を食べたり、田舎風の煮物を食べたりなどした時に、たぶん食べているかも知れません。

プロの料理人の方たちは、これらの節を駆使して出汁を引き、美味しい料理を作ってくれているのです。上品なものもあれば、濃厚なものもあるので、どれをどの料理に使うかということは、大変な経験と知識が必要になることでしょう。

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