昆布出汁の引き方

 

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昆布出汁の引き方には、大まかに分けて2通りの方法があります。ひとつは加熱する方法で、もうひとつは水に漬け置きをする方法です。どちらの方法についても水と昆布の分量には、料理人の方それぞれの持論があるようですが、ここでは割合に一般的な分量を用いて解説をさせていただきます。

まず下処理なのですが、出汁昆布と言うものは本来何か特別に加工をして、工場から出荷されるという性質のものではありません。基本的には浜で天日干しをして、乾燥、そのまま出荷されることが一般的です。

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そのため砂などが昆布に付着している例が多く、どうしてもそれを取り除かないといけません。まず硬く絞った濡れ布巾などで、表面をサッと拭いて、こういったゴミを取ってください。このときに表面にある、白い粉状のものを全部おとしてはいけません。これは“マンニット”という旨味成分なので、本当に表面を拭くだけにしてください。

次に出汁昆布と水の分量ですが、ごく一般的な分量では、水2Lに対して長根昆布だったら4本ぐらい、真昆布や羅薄昆布などでしたら、65グラム程度を目安にしてください。大まかに言って3%強程度と言うところが一般的です。

次に出汁の引き方ですが基本的にお勧めで手軽なのは、水に漬け置きをすることです。昆布の旨味は自然に水に溶けだすので、香りも損なわれずに美味しい出汁が出ます。昆布の種類にあまり関係なく、3時間程度がひとつの目安になります。あまり長く漬けておくと、昆布から“フコダイン”という、硫酸多糖の一種で粘質物に多く含まれる成分が出過ぎて、ちょっとした雑味が出てしまうので注意が必要です。近年フコダインは癌に対する有効な成分、ともいわれていますが、それは健康食品に任せて、ここは美味しさを考えましょう。繰り返しますが、ここでは3時間程度をひとつの目安にしてください。これを“水だし法”と言います。

次に加熱法ですが、同じ分量の水と昆布を使って火にかけます。火の強さは、中火の強火という料理人もいれば、強火でいいという料理人もいます。コクのある昆布出汁を取ろうと思ったら、弱火でという人もいます。

ここでは鰹出汁と合わせることを目的とした場合で考えますが、その場合には強火でいいと思います。水と昆布の入った鍋を火にかけたら、離れてはいけません。鍋の底や昆布に小さな気泡が現れたら、その時点で惜しげなく昆布を引き上げてください。引き揚げた昆布は、あとで佃煮などにできますから、思い切って引き上げます。

その後沸き立ってくるときに灰汁が出ることがありますが、その時には灰汁を丁寧に掬ってください。雑味やいやな匂いのない、いい出汁が取れます。

ネット上にもいろいろな昆布出汁の取り方が紹介されています。特に面白いと思ったのは、NHKの“試してガッテン”で放送された昆布出汁の取り方です。出汁昆布に日本酒を塗って、110度のオーブンで小一時間加熱すると、昆布が熟成されるという方法です。理論的にも納得のいく方法ですが、なかなか手間と技術が必要でした。

昆布出汁を上手に取ろうと思ったら、まず、養殖昆布は避けて天然物を惜しみなく使うことでしょう。水に漬け置く方法にしても、加熱する方法にしても、大切なことは昆布の品質ということになります。

羅臼、日高などそれぞれに特徴がありますから、ご自分の好みの味を見つけてください。

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