フリード/フリードスパイク~ハイブリッド車徹底解剖

 3列シート6/7人乗りミニバンの「フリードHYBRID」と派生車種である2列シート5人乗りの「フリードスパイクHYBRID」であるが、同仕様のシステムを採用。両車の重量差は10㎏で燃費も同じで、ベース車に対して80~90㎏の増加だ。1.5L i-VTECと、エンジンとモーター両方が並行して駆動するパラレル型のIMAを組み合わせた独自のハイブリッドシステム。主動力源はあくまでエンジンであり、モーターはアシストに徹する。
バッテリーはニッケル水素電池を使用する。 ECONモード、エコアシスト(エコロジカル・ドライブ・アシスト・システム)の装備により、JC08モード走行で21.6km/Lの低燃費を実現した。さらに、フロントウィンドウに遮音機能付ガラスを追加するとともに吸音・遮音材の追加により静寂性も実現した。
 

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燃費・実燃費

 モーターがアシストに徹する方式のIMAは、燃費だけを考えれば、トヨタのHYBRID勢には及ばない。ターボのような過給機と同様、加速する際に余分な燃料を使わずに、排気量分以上の性能を発揮する。ベースが1.5Lなので、走行性能は1.8L並で、燃費は1.5L車のままというのが正しい解釈。また、エアコンン使用時にアイドリングストップが出来ないなど低燃費性能の限界もある。
 
フリード値引き交渉と下取り相場 2015-01-05

ガソリン車かハイブリッド車か、損益分岐点

 
 何よりも低価格でHYBRIDを提供するためのIMA。たしかにトヨタよりも安価に設定していたが、NA車に対して意外に高い。通常の使用では恐らく元は取れない。もともと、低燃費のベース車であるのでなおさらだ。
ライバルのコンパクトミニバン「シエンタ」に対しても同様。経済性だけを考えたら比較できないほど。走行性能を考慮すれば1.8Lクラスのミニバンと比較すべきなのだろうが、国内には該当する車種がないのである。実は低燃費に陰りが出つつも、人気を保っている理由はこの絶妙なニッチ感なのである。
 

使用燃料 燃費 円/1km A車両価格 B重量税+取得税 A+B  A+B-C最終差額 損益分岐点距離
フリードHYBRID 6人乗り レギュラーG 21.6㎞/L 6.9 2,149,000円 免税 2,149,000円
フリード G 6人乗り レギュラーG 16.6㎞/L 9 1,698,000円 50%減税47,500円 1,745,500円 403,500円 192,143㎞
トヨタ シエンタ DICE レギュラーG 17.2㎞/L 8.7 1,675,000円 50%減税47,000円 1,722,000円 427,000円 237,222㎞

(レギュラーガソリンは150円/L で計算)

問題点

  
 簡易的なHYBRIDシステムの採用は、低価格化という前提だったが、クラスが違うとはいえ、トヨタの「アクア」の登場以来、さして意味がなくなってしまった。「アクア」より高めの価格設定で、13~14㎞/Lの差はあまりにも大きい。3列シートという武器のみで人気を維持させるのもそろそろ限界だろう。
「アクア」以外でも、クラス下ながら、日産のダウンサイジングエンジン+スーパーチャージャーの「ノート」、マツダのSKYAKCTIV搭載「デミオ」など、独自の低燃費技術で「フリードHYBRID」の燃費を上回ってきている。さらに「カローラ/フィルダーHYBRID」の投入まじかとなれば、その立場はあやうくなる。

これからの課題

 新発売される「フィットHYBRID」ですべては解決されるはずだが、ホンダもララレル方式を辞める方向。NA車に対して同じ程度の価格差なら、EV走行状態も長く、パワーもある法がいい。新開発のi-DCDは、1モーターながら、20kw以上のパワーを提供でき、7速のデュアルクラッチトランスミッション(DCT)と大容量のリチウムイオン電池パックから構成される。

 エンジンとモーターはクラッチで接続されており、走行状況に応じて接続と切り離しの切り替えが可能である。加速時や高速走行時にはクラッチを接続し、エンジンとモーター、両方のトルクを走行に生かせる。一方、発進時や低・中速走行時にはクラッチを切り離して、モーターだけで走行する。
クラッチの切り離しは減速時にも行われ、ブレーキエネルギーを効率よく回生できるという。コンンパクトサイズのホンダ車には随時採用されるとみられ、「フリード」にも搭載が待たれる反面、ミニバンという性格から、もう一つの選択肢であり、欧州市場で主流である、ダウンサイジングエンジン+過給機を採用するうわさもある。

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