新型フリードとシエンタ、コンパクトミニバンを徹底比較

pent2965

2015年のフルモデルチェンジ以来、販売が好調なトヨタ・シエンタと2016年9月にフルモデルチェンジされた新型フリードは、ステップワゴンやノアなどのミドルサイズのミニバンに変わって、注目を集めるコンパクトミニバンの双璧です。

斬新なデザインとポップなカラーリングで若いファミリーユーザーに人気のシエンタと、オーソドックスなスタイルで幅広いユーザー層を狙うフリードは正反対のイメージですが、燃費等のスペックや室内の広さに大きな差はなく、あとは積載性やシートアレンジの差、そして安全装備と価格の差がユーザーにとっての判断材料になります。

スポンサーリンク

フリードとシエンタのデザインを比較

フリードのデザイン

pent2972

新型フリードは、ひと目でフリードと分かる正常進化といえるオーソドックスなスタイルになった要因は、初代発売から8年間発売されたことで多くの先代ユーザーを抱えており、その買い替え需要を無視できないという事情があります。

同じ流れのデザインをくむ「ステップワゴン」の不振の理由が、コンパクトに見えるそのフロントデザインにあるのも事実ですが、フリードの場合はユーザーがどう判断するのか懸念されますが、今のところ評価は悪くないようです。

フリードの評価と買取・値引き・燃費情報 | 車価格.net

シエンタのデザイン

pent3072

斬新なエクステリアが魅力のシエンタはは、コストを抑制しながらも安っぽく見えない内・外装の質感もヒットの要因といえそうです。

フリードよりもさらに古いモデルを2015年まで販売し続けていたために、一気にライバルを引き離すインパクトのあるエクステリアが必要であり、それは見事に成功しています。

また、ポップなボディーカラーは若いユーザーには好評で、落ち着いた色合いの多いフリードとはターゲットとする年齢層が異なることが分かります。

シエンタの評価と買取・値引き・燃費情報 | 車価格.net

フリードとシエンタの居住性を比較

フリードとシエンタの寸法は、フリードの方が全長は30mm長く、全高も15mm高くなっていますが居住スペースに大差はなく、居住性の比較においては、パッケージングやシートアレンジなどがシエンタとフリードの違いといえます。

シートアレンジの豊富さや積載性能では、2列シート5人乗りの「+(プラス)」を設定する、フリードの方が選択肢は多く、有利といえますが、乗降性や3列目シートの居住性はシエンタが勝っています。

フリードの居住性

3列シート車のフリードは6名乗車と7名乗車を設定、旧型では「スパイク」のサブネームが付いていた2列シート車は、新たに「フリード+(プラス)」という名前に生まれ変わっています。

フリード 3列シート車

pent2981

従来型同様、コンパクトなボディに3列シートを装備しており、1列目と3列目のシート間距離を90㎜拡大、2列目シートの前後スライド量も120㎜多くなり、、室内の居住性をさらに向上させています。
また、ウォークスルーの幅やスライドドア開口幅も初代モデルよりも拡大して665㎜となり、ステップ高も下げて390㎜となり乗降性も向上させています。

シエンタが2列目と3列目がかなり高い位置に座らせるのに対して、フリードはそれほど高い位置とはなっていませんが、2列目は、前方視界もよく圧迫感はありません。

pent2987

フリード+(プラス) 2列シート車

pent2914

フリード・スパイクの流れも組むフリード+は5人乗りの2列シート仕様になっており、大きなラゲッジスペースと、335㎜の超低床化が特徴になっています。

また、3列シート車とは明確な作り分けがされていて、車いす仕様車でも使えるよう十分な強度が与えられた荷室フロアやリヤバンパー下側は専用設計、またセカンドシートも2列シート車と3列シート車では異なった作りになっています。

さらに、2列目シートの6:4分割のダブルフォールダウン機構の採用によりフルフラット化を実現し、車中泊にも対応します。

シエンタの居住性

pent3087

シエンタは5人乗りの2列シート、6人もしくは7人乗りの3列シートを用意するのはフリードと同じですが、スライドドア部分の床面地上高をフリードより60㎜低い330㎜に設定して乗降性を向上しています。

2列目シートは、ベンチタイプとセパレートを設定し、セパレートシートは2分割されるものの中央が通路になる空間はないものの、左右独立式のアームレストと、座面の脇に収納設備を装着し ています。

そして3列目シートは薄型燃料タンクの採用で、膝の持ち上がらない着座姿勢が得られます。
2列目に比べると3列目の快適性は下がりますが、座面も柔軟でコンパクトミニバンの3列目としては快適です。

ラゲッジスペースでは、390㎜のフリードに対して505㎜と高い荷室地上高と、2列目を跳ね上げないと格納操作ができないのが欠点ですが、3列目を前方に押し込むように畳む方式となっています。

pent3090

フリードとシエンタの燃費を比較

ハイブリッド車はまったく同じ燃費で、1.5L車ではシエンタが優れ、逆に4WD車ではフリードの方が優れている結果となっており、実燃費ではさらにその差が縮まるものと思われ、燃費の優劣でどちらを選ぶかという選択は難しいかもしれません。

フリードの燃費

フリードの気になる燃費は、アトキンソンサイクルの1.5Lガソリンに、ハイブリッド車には1モーター内蔵7速デュアルクラッチトランスミッションを搭載した「SPORT HYBRID i-DCD」を採用し、 ハイブリッドがFF車で27.2km/Lで、シエンタにはない4WD車が25.2km/Lという燃費を達成しています。

なお、ハイブリッドシステムには、世界初の重希土類完全不使用のネオジウム磁石を使ったモーターを組み合わせています。

1.5LガソリンはFF車が19.0km/Lで、ハイブリッドの燃費はシエンタに並んだものの、ガソリン車では僅かに追いつけなかったという結果ですが、「電子制御式リアルタイムAWD」の採用で1.5L車でも17.6km/Lと、シエンタより燃費で勝っているのです。

シエンタの燃費

アクアでお馴染みの「リダクション機構付THS II」を搭載したハイブリッドシステムにより、ミニバンでトップクラスとなるJC08モード燃費27.2km/Lを実現させたシエンタは、1.5Lガソリンエンジン車でもFF車がハイブリッドモデルに採用されているアトキンソンサイクル、クールドEGR、VVT-iEなどを採用し、新たにアイドリングストップを標準装備したことでJC08モード燃費を20.6km/Lとしています。

しかし、1.5L車の4WDは15.4km/Lにとどまり、フリードの17.6km/Lに差をつけられました。

フリードとシエンタの価格と安全装備を比較

年齢層の高いユーザーはハイブリッドのフル装備モデルを選び、若いユーザーは通常エンジンで自動ブレーキ付きの中間グレードとなるのがこのクラスの特徴です。

フリード、シエンタともに安全装備を備えた上での価格を見ると、安全性能としてはフリードの方が明らかに上であり、お買い得感があります。

フリードの価格と安全装備

エントリー価格は188万円で168万円台のシエンタよりかなり高め設定になりますが、おすすめグレードは自動ブレーキと両側電動スライドドアが標準装備になる「G・ホンダセンシング」(210万円)。

ミリ波レーダー+単眼カメラを使うホンダセンシングはコンパクトカークラスでは優秀といえます。

シエンタの価格と安全装備

シエンタの自動ブレーキは歩行者を判別出来ない上に、クルーズコントロールさえ付きませんが、フリードのホンダセンシングは歩行者を検知可能で、しかも車間距離制御クルーズコントロールや、レーンキープサポート機能まで付くのでシエンタよりかなり優れた機能を持つのです。

シエンタは198万円の1.5Gに、5.4万円のメーカーオプションで「Toyota Safety Sense C 」を加えると203万円で、フリードよりもお得感があります。
シエンタのハイブリッド車ではハイブリッドXに「Toyota Safety Sense C 」を加えて228万円、こちらはフリードハイブリッドGホンダセンシングの215万円とは大きく異なります。

フリードとシエンタの走りを比較

ミニバンに走りを求めるユーザーは少ないと思われますが、乗り心地やしっかり感は同上する人数が多いほど重要になります。

比較することが困難な両車ですが、4WDの性能の差でフリードが一歩リードしているようです。

フリードの走り

pent2948

リアサスペンションを高剛性化し、液封コンプライアンスブッシュの採用により剛性や乗り心地を向上し、エクステリア造形の調整やタイヤ周り・ボディ底面の流れを整流したことで、ミニバントップクラスの空力性能を達成。

高剛性リアサスペンションの採用や低重心化などにより、操縦安定性と快適な乗り心地を両立しています。

4WD車はガソリン車・ハイブリッド車共に、各種センサーで路面や走行状態を検知して状況に応じて瞬時に四輪駆動走行に切り替える電子制御式「リアルタイムAWD(インテリジェント・コントロール・システム)」を採用することで、シエンタにはない魅力を発揮します。

シエンタの走り

シエンタのパワーユニットであるハイブリッドのモーターアシスト力はもちろん、新しくなった1.5Lエンジンも実用十分な性能を持ちます。

やや古くなったプラットフォームを使わざるを得ないという制約ながら、ばねレートやショックアブゾーバーのフリクションバランス、バンプストップラバーの硬度などのサスペンションチューニングで、ハンドリングと乗り心地のバランスが取れたきわめて丁寧な走行性能を持っています。

しかし、ファミリーカーであるミニバンに求められるのは、しなやかでじんわりふんわりした心地良い乗り心地であり、シエンタが最も得意とするところです。

コンパクトミニバンの現状と今後

運転しやすい大きさのボディで、最大7人が乗車でき、排気量の大きな車よりも燃費が良く、税金や保険などの維持費も安いコンパクトミニバンに目を向けるユーザーは少なくありません。

しかし、コンパクトミニバンの市場規模は2万台程度とする考えもあり、フリードとシエンタ以外には参入する車種はないだろうと思われています。

しかし、日産も次期型「キューブ」を3列シートのミニバンとして開発中という情報があり、国内専用車の投入に消極的な日産ですから、海外でも通用する車種として考えているJの鴨しれませんが、フリードとシエンタに割って入ろうする次期型キューブの情報があることに、このカテゴリーの将来性を感じるところであり、コンパクトミニバンの存在感がますます強まっているといえます。

スペック比較表

フリード
/フリード+1.5
フリード
/フリード+
ハイブリッド
シエンタ1.5 シエンタ
ハイブリッド
車両価格(円) 1,880,000~ 2,256,000~ 1,689,709~ 2,226,763~
JC08モード燃費 17.6~19.0 25.2~27.2 15.4~20.2 27.2
駆動方式 2WD 4WD 2WD 4WD 2WD 4WD 2WD
乗車定員(人) 5 7  8 5 7  8 7 8 7 8
全長
/全幅
/全高(㎜)
4,265~4,295
/1,695
/1,710~1,735
4,265~4,295
/1,695
/1,710~1,735
4,235
/1,695
/1,675
4,235
/1,695
/1,675
室内長
/室内幅
/室内高(㎜)
1,310~3,045
/1,455
/1,275
1,310~3,045
/1,455
/1,275
2,535
/1,470
/1,280
2,535
/1,470
/1,280
ホイールベース(㎜) 2,740 2,740 2,750 2,750
エンジン型式
・排気量
直列4気筒
1,496
直列4気筒
1,496
ハイブリッド
直列4気筒
1,496
直列4気筒
1,496
ハイブリッド
最高出力
kw(ps/rpm)
96(131)/6,600 81(110)/6,000 80(109)/6,000
76(103)/6,000 4WD
54(74)/4,800
最大トルク
(N・m[kgf・m]/rpm)
155(15.8)/4,600 134(29.5)/5,000 136(13.9)/4,400  
132(13.5)/4,400 4WD
111(11.3)/3,600~4,400
モーター出力
kw(ps)
22(29.5)/1,313-2,000 45(61)
モータートルク
N・m(kgf・m)
160(16.3)/0-1,313 169(17.2)
ミッション CVT 7AT Super CVT- 電気式無段変速

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
この記事のタイトルとURLをコピーする