軽ハイトールワゴンを徹底比較(新型タント・スペーシア・N-BOX・デイズルークス)

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 2015年12月にマイナーチェンジを行った「タント」。

現行モデルの人気は高く、それを裏付けるのが2015年度の累計販売台数です。

「N-BOX」には及びませんでしたが、「スペーシア」の倍以上を売り上げ軽自動車全体の2位。

そして12月短月ではついに「N-BOX」を抜き去る好調さを見せています。

 この「タント」を始めとする軽ハイトールワゴンの人気の理由は何なのでしょうか。

ライバルのホンダ「N-BOX」、スズキ「スペーシア」、そして日産「デイズルークス」を徹底比較してその魅力を探ります。

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使い勝手とスペース効率の比較

軽ハイトールワゴンはこれが肝

ダイハツ タント

マイナーチェンジでギャルママにも人気沸騰か

タント

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 「タント」の代名詞となっているピラーレススライドドアの「ミラクルオープンドア」。

「タント」にこの「ミラクルオープンドア」が装備されたのは先代モデルから。

初代は4枚ともヒンジドアでした。

しかも先代の運転席側後部ドアはヒンジドアのまま。

2013年のフルモデルチェンジでようやく運転席後部もスライドドアが付いたのです。

 今ではこの大開放の「ミラクルオープンドア」は「タント」の魅力の全てと言って良く、主婦層や小さなお子さんは、ダイハツディーラーでこれを体験したら、他車種は眼中に無くなる事間違いなし。

例えそれほど実用性が無くてもです。

燃費などライバルに劣る部分も全く気にならなくなり、ライバルもうらやむ飛び道具なのです。

逆に、女性、特に主婦向けのクルマというイメージが強すぎて、いかついフェイスの「タントカスタム」の人気が今一つ盛り上がりません。

マイナーチェンジで大きくてこ入れしたのもそれが原因なのでしょう。

たしかにギャルママには好評かも知れませんね。

タントの評価と買取・値引き・燃費情報 | 車価格.net

ホンダ N-BOX

独自のアイデアが盛りだくさんの室内空間

N-BOX

 比較車種では一番古いモデルなのに一番売れている人気の理由は、他車がマネ出来ない独自のパッケージングにあります。

サイズが制限されて自由度の少ない軽自動車ながら四方に踏ん張った角型デザインを採用、「タント」に先駆けて両側スライドドアを採用し、さらにセンタータンクレイアウトを採用することで、後席以降のスペースを大きく使える方向に特化しています。

チップダウンして平らになったり、跳ね上げられる後部座席などで現れる荷室スペースはこうして作られています。

 これらの細かなシートアレンジは基本設計から考えられたものですので、他車が急に取り入れたくてもまねできないのです。

このあたりは「タント」の「ミラクルオープンドア」に通じるところでもあります。

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N BOXの評価と買取・値引き・燃費情報 | 車価格.net

スズキ スペーシア

売れない理由は見当たらないが売れる理由も見つからない

スペーシア

 先代モデルにあたる「パレット」は両側スライドドアを装備して、軽ハイトールワゴンの標準仕様を形成しました。

現行モデルとなる「スペーシア」ももちろん両側スライドドアを装備し、ライバルに遜色ない内容になっています。

しかし、なぜか販売成績に結びつきません。

 「スペーシアの特徴はこれ」と言える売りが無いのが原因とみられ、あとで記述する燃費性能が売りということではありますが、燃費で劣るライバルが「スペーシア」以上に売れているという事は、この軽ハイトールワゴンクラスにおいては4㎞/L程度の燃費の差よりも、もっと分かりやすい使い勝手の特徴が必要となるようです。

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スペーシアの評価と買取・値引き・燃費情報 | 車価格.net

日産 デイズルークス

狙いが定まらない最新機種

デイズルークス

 登録乗用車造りで培った軽自動車らしからぬ高級感が特徴となっています。

クラス最後発車種ということで、シートアレンジの豊富さや両側スライドドアの採用など、良い所どりの内容になっています。

しかし、「スペーシア」同様に室内空間を活かした独自のアイデアは見当たらず、良く出来たハイトールワゴンではあるものの、どの層を狙っているのかが不明で、ライバルに対してのアドバンテージが希薄と言わざるを得ません。

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デイズルークスの評価と買取・値引き・燃費情報 | 車価格.net

動力性能と燃費そして価格の比較

重要なのはコストパフォーマンス

ダイハツ タント

全てにおいてバランスの取れた設定
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 「タント」の動力性能については、NA車、ターボ車ともにクラスの平均値ということで、実用上不満は無い。

エントリー価格についても「N-BOX」に次ぐ安さ。

スズキと争う形で向上させてきた燃費については、「スペーシア」がSエネチャージを投入したことで一段落し、マイナーチェンジにおいても目に見える形での向上は見られません。

「N-BOX」とほぼ同等の車重は、「ミラクルオープンドア」を設定するための補強による弊害であり、これ以上の燃費向上には無理があるのでしょうか。

それでも28.0㎞/Lという燃費はNA車ではトップレベルであり、価格とともに非常にバランスの取れた設定になっています。

ホンダ N-BOX

燃費で劣ってもパワーで勝るホンダらしさ
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 「タント」と並ぶ大人気車種である「N-BOX」ですが、燃費においてはクラス最低の実力。

「スペーシア」との最高燃費車種の差は実に6.4㎞/L。

そこで2015年10月にベーシックタイプ「C」を新設し、ライバルとの燃費の差を購入時の価格で埋め合わせる方法を取っています。

 走行性能については、自主規制によりターボ車のエンジン出力は横並びになりますが、NA車はライバルに対して頭一つ抜きん出たパワーになっています。

わずか数馬力とは言え、40馬力前後の軽自動車にとってこの差は大きく、「スペーシア」がハイブリッドパワーを加えてもまだ届かないほどです。

その意味において、ターボ車よりもNA車の方がコストパフォーマンスは優れていると言えるでしょう。

スズキ スペーシア

低燃費に寄り過ぎた価格設定
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 全車Sエネチャージを採用したことと軽量ボディで、2WD車の燃費は32.0㎞/Lとクラストップであり、ライバルに大きく差を付けています。

また、ターボ車にも搭載されたことによりパワーと低燃費を両方を手にする事が出来るのです。

 しかし、車両価格はSエネチャージの分、「タント」や「N-BOX」よりは高めの設定になっています。

「タント」との約5万円の価格差と約4㎞/Lの燃費の差が、どのように影響するのかはユーザーがどのくらい走行するかで変わります。

そして、ガソリン価格が下がり続けている現在、その状況は変わりつつあるという事実もあります。

日産 デイズルークス

高価格帯を充実させる路線に
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 発売時にクラストップの低燃費を達成していましたが、その結果パワー不足が伝えられていました。

その後改良が加えられ、幾分改善はされたものの大きな変化はないようです。

クラストップだった燃費も今では「N-BOX」に次ぐクラスでも下位になっており、軽自動車での激しい燃費競争についっていけないようです。

 エントリー価格はライバルの中で最も高く、ファミリー層には支持されにくい状況です。

「ハイウェイスター」や「ライダー」といった上級装備車のラインナップが豊富なことから、ターゲットは若い男性に向いていると思われます。

燃費、走行性能、車両価格にファッション性を加えることで、コストパフォーマンスを向上せせているとも言えるでしょう。

今後は安全性能が選択のポイントに

 ハイブリッド車と並んで国内の自動車市場を牽引する軽自動車。

中でもハイトールワゴンの人気は急上昇しています。

しかし、背が高ければなんでも売れるかと言うとそうではなく、明らかに優劣が付いています。

現在販売が好調なのは使い勝手で評価の高い「N-BOX」と、「ミラクルオープンドア」とバランスの取れた「タント」の2車。

燃費が良いだけではユーザーに支持されないのは「スペーシア」が良い例。

 今後はファミリーユースに寄ったクラスだけに、自動ブレーキに代表される先進安全装備の有無と性能が、各車の優劣に欠かせないものになるでしょう。

スペック比較表

タント
タントカスタム
スペーシア
スペーシアカスタム
N-BOX
N-BOXカスタム
デイズルークス
現行モデル
発売年度
2013年9月FMC 2013年3月 2011年12月 2014年2月
最新改良情報 2015年12月MC 2015年5月MC 2015年11月
一部改良
2015年4月
一部改良
車両価格(円) 1,220,400
~1,873,800
1,274,400
~2,062,800
1,198,000
~1,859,400
1,337,040
~2,093,040
JC08モード燃費
(km/ℓ)
26.0~28.0 25.6~32.0 20.8~25.6 24.6~26.2
全高(㎜) 1,750 1,735~1,740 1,780~1,800 1,775
車両重量(㎏) 920~1,010 840~950 930~1,060 920~1,000
最高出力
kw(ps/rpm)
38(52)/6,800 38(52)/6,500 43(58)/7,300 36(49)/6,500
ターボ車最高出力
kw(ps/rpm)
47(64)/6,400 47(64)/6,000 47(64)/6,000 47(64)/6,000
モーター最高出力
kw(ps)
1.6(2.2)
自動ブレーキ
作動速度(㎞/h)
4~100 5~100 5~30 5~30
OEM及び
姉妹車種
マツダフレアワゴン 三菱ekスペース

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