新型プリウスとライバル車を徹底比較(リーフ・アウトランダーPHEV)

 2015年12月6日に販売が開始された4代目「プリウス」は、最高で、JC08モード走行燃費を40.8km/Lの低燃費を実現し、また歴代「プリウス」初の4WDが設定されました。前評判の高さ通りに初期受注は6万台を超えるなど、大ヒット車のフルモデルチェンジに相応しいスタートとなっています。

 そこで、新型「プリウス」と、ライバルの比較をしてみることにしました。

同クラスで対等に比較できる車種が見当たらない為、低燃費車の代表格であるEVの「リーフ」とPHVの「アウトランダーPHEV」を選び、それぞれの車種の選ぶ理由と選ばない理由を掘り下げてみました。

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スペック比較表

プリウス リーフ アウトランダーPHEV
車両価格(円) 2,429,018
~3,394,145
2,803,680
~4,018,680
3,596,400
~4,590,000
クリーンエネルギー
補助金額最大(円)
51万 29万
JC08モード
ハイブリッド燃費率(㎞/L)
34.0~40.8 20.0~20.2
充電電力使用時
走行距離(㎞)
228~280 60.2~60.8
駆動方式 FF 4WD FF 4WD
車体寸法
全長/全幅/全高(mm)
4540/1760/1470 4445/1770/1550 4695/1800/1710
室内長/室内幅/室内高
(mm) 
2110/1490/1195 2080/1460/1185 1900/1495/1235
ホイルーベース (mm) 2,700 2,700 2,670
エンジン型式
排気量(cc)
直列4気筒・1797 直列4気筒・1998
最高出力(kW[PS]/rpm) 72(98)/5200 87(118)/4500
最大トルク (N・m[kgf・m]/rpm) 142(14.5)/3600 186(19.0)/4500
動力用主電池 リチウムイオン電池
ニッケル水素電池
リチウムイオン電池 リチウムイオン電池
モーター最高出力
(前/後)
 53(72)/5.3(7.2) 80(109)  60(82)/60(82)
モーター最大トルク
(前/後)
163(16.6)/55(5.6) 254(25.9) 137(14.0)/195(19.9)
トランスミッション 電気式無段変速機 電気式無段変速機 CVT

プリウスを選ぶ理由と選ばない理由

文句なしの燃費 不満は価格

新型プリウス

 プリウスを選ぶ理由として、誰もが思うのはその燃費であることは言うまでもありません。

歴代の「プリウス」がそうであったように、軽自動車も含めた国内最高の、そして世界でもトップクラスの低燃費が期待され、今回も見事にその期待に応えたと言えるでしょう。

「E」グレードのみではありますが、40㎞/Lの壁を破った意味は非常に大きく、ユーザーに与えるインパクトも大きいものがあります。

そして、待望の4WDが設定されたことで、弱点であった降雪地域での要望に応えたこともビッグニュースで、4WDであっても燃費は34.0km/Lという低燃費であることからも、新型の人気グレードになる可能性もあります。

 それでも全ての人がプリウスを購入するわけではありません。

それでは「プリウス」を選ばない理由は何でしょうか。

それは最新機種ゆえの、あるいは国内にライバルが存在しないゆえの高価格設定ではないでしょうか。

40.8km/Lの最高燃費を誇るエントリーグレードの「E」であっても、242万円という価格は、前モデルまでの「プリウス」ユーザーにとっても意外に思うほどの高価格。

話題の4WD車「E-Four」は267万円から、先進安全装備の「Toyota Safety Sense P 」を装備する「A」は277万円からということになり、低燃費であるからと言って手を出しづらいのも事実です。

 単に経済性を追求するなら120万円ほどの車両価格で、燃費が37.0㎞/Lにもなる軽自動車にはかないません。

また、高級感や走行性能でハイブリッド車を選ぶなら「プリウス」では物足りないでしょう。

そして燃費ということならEVとは勝負になりません。

購入価格と低燃費のバランス、そして満足出来る程度の装備と乗り心地を、ライフスタイルを変えることなく、近未来的な雰囲気と先進性を味わいたい。

そんな人が「プリウス」を選ぶのではないでしょうか。

日産リーフを選ぶ理由と選ばない理由

状況は好転しつつもまだ特別なクルマ

 「リーフ」を選ぶ理由は当然、電気自動車(以下EV)であることに尽きます。

走行性能や居住性能の魅力で「リーフ」を選ぶ人はまず皆無でしょう。

「プリウス」の良さはハイブリッド車の中でも、モーターによる走行が大きく、燃料消費が少ないこと。

そしてその良さを突き詰めると、エンジンを利用せずにモーターのみで走るEVということになります。

 EVは航続可能距離の短さが悩みの種ですが、「リーフ」は総電力量が24kWhの仕様に加えて30kWhも設け、駆動用リチウムイオン電池を2種類用意し、1回の充電で走れる距離は、JC08モード走行で24kWhで228km、30kWhでは280kmまで伸びています。

 価格はエマージェンシーブレーやEV専用のカーナビが標準装着された「X」の24kWh仕様の価格は325万円で、27万円の補助金を考慮すると実質約298万円」ということになります。

これだとプリウスSとの実質価格差は13万円程度ということになる。

「X」30kWh仕様は364万で同じく51万円の補助金を差し引くと約313万円となるのです。

 「リーフ」を選ばない理由は、選ぶ理由と同じく電気自動車(EV)であること。

航続距離は伸び、充電インフラも整備されてきましたが、マンション等、自宅に充電設備を持つことが難しい場合にはまず敬遠されます。

航続距離が実用上問題のないところまで伸びても、ガソリン等の燃料を給油する場合以上に、出先での充電に不安を覚えることは確かであり、このことは航続距離が例えあと100㎞増えたとしても変わらないかも知れなません。

EVの普及の大きな問題は充電インフラだけではなく、日産と三菱以外のメーカーが多く参入し、EVをもっと身近に感じることが必要でしょう。

三菱 アウトランダーPHEVを選ぶ理由と選ばない理由

SUVなのにプリウスに勝る燃費 SUVでなければ・・・

アウトランダー

 低燃費と環境性能を考えたら、ハイブリッドでは物足りない。

しかし、EVでは不安要素がまだ多いし、燃料電池車はまだ現実的ではない。

そうなるとプラグインハイブリッド車は現時点の最良の選択肢ではないでしょうか。

しかし、「プリウスPHV」はフルモデルチェンジされておらず、そのEV走行距離は物足りない。

となると残るPHV車は「アウトランダーPHEV」しかありません。

さらには低燃費を売り物にするライバルとはことなり、3列シート装備のクロスオーバーSUVであること。

これが「アウトランダーPHEV」を選ぶ理由となります。

 60㎞を超えるEV走行距離は日常の生活において十分。

自宅で充電可能なユーザーの場合、買い物や送迎程度の使い方ならガソリンを一滴も使わずに済むこともあり得ます。

もちろん遠出でも低燃費のハイブリッド走行なのだ。

自宅で充電できないユーザーも充電スポットを利用することによってハイブリッド車以上の低燃費が期待出来、EVと異なり、充電スポットを気にする不安は大幅に減少します。

 「アウトランダーPHEV」を選ばない理由としては、まずクロスオーバーSUVであること。

人気のクラスなので、選ぶ理由にもなり、クロスオーバーSUVを選んでいて、結果的にPHVになるのは嬉しい。

しかし、低燃費と環境性能を求める結果、クロスオーバーSUVになってしまうのは納得できない方も多いのではないでしょうか。

 また、ガソリン車を併売する車種特有の問題として、約70~80万円もの価格差を負担して低燃費を手にするよりも、安価なガソリン車の方が経済的であり、いくらPHVでもその価格差を取り戻すのは不可能であることも選ばない理由になりえます。

最大の問題はライバルがいないということ

 EVよりもハイブリッドが普及しているのは適度な先進性と使いやすさ。

そして購入価格によるところが大きく、低燃費性能においては「プリウス」が40.8㎞/Lに達したように、NAガソリン車を大きく引き離しており、その優位性は周知の事実です。

 問題は相変わらず車両価格が引き下がらないこと。

ここまでトヨタが強気になれたのはライバルが不在ということがあげられます。

前モデルの登場時には、ホンダの「インサイト」というプリウスキラーとも言える強力なライバルがいたため、ギリギリの低価格設定を強いられ、安価な旧モデルぼ併売さえ行っていました。

 ところが今回は、同クラスにはライバルがおらず、燃費で競り合うのはクラス下の「アクア」という身内のモデルと、EV、そして軽自動車程度。

これでは競争の原理が働かず、メーカーの思い通りの価格設定になり、値引き競争も期待できないという状況です。

北米市場では「シボレーボルト」というライバルもいて、販売も楽観視できない状況があります。

また、欧州では走行性能の面からハイブリッドが普及しずらいとも言われ、ハイブリッド信仰の根強い日本だけが高い買い物をさせられているような気がするのは間違いでしょうか。

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