軽自動車の利用シーン別に燃費を徹底比較(アルト・ミライース・N-BOX・タント・ハスラーほか)
低燃費でダントツの人気である軽自動車ですが、様々な利用シーンでは選ぶ車種が異なってきます。それぞれの利用シーンに分けて、燃費の比較をしてみましょう。
通勤編
比較車種 スズキアルト ダイハツミライース
メーカー名 | 車名 | 車両価格 円 | 燃費 ㎞/ℓ |
---|---|---|---|
スズキ | アルトL | 894,240 | 37.0 |
ダイハツ | ミライースD | 766,286 | 35.2 |
ダイハツ | ミライースL | 915,429 | 35.2 |
スズキ | アルトF | 847,800 | 29.6 |
燃費ベストは「アルトL」、しかし燃費も価格も僅差
通勤に特化すとなると燃費も重要ですが、購入価格も考慮しなければなりません。現在燃費のトップはスズキの「アルト」ですが、ダイハツの「ミライース」は燃費こそ35.2㎞/Lですが、車両価格が76.6万円からあります。通勤距離が多ければ「アルト」の燃費が有利になりますが、37.0㎞/Lを誇るのは89.4万円の「L」から。84.7万円の「F」は、「ミライース」を下回る29.6㎞/Lなのです。
そうなると「ミライース」が有利かと思うのですが、「ミライースD」も「アルトF」もいくら通勤に特化するといってもあまりにも貧弱な装備と外観で、個人ユーザー向きではありません。そこで、最低限我慢できるグレードで比較してみましょう。「アルト」はやはり、89.4万円の「L」これなら燃費は37.0㎞/Lです。「ミライース」はというと91.5万円の「L」になります。燃費は35.2㎞/Lです。微妙な差ですが、価格も燃費も「アルト」が有利となりました。
アルト値引き交渉と下取り相場
ミライース値引き交渉と下取り相場
レジャー編
比較車種 スズキハスラー ダイハツウェイク スズキ エブリイワゴン
メーカー名 | 車名 | 車両価格 円 | 燃費 ㎞/ℓ |
---|---|---|---|
スズキ | ハスラー | 1.078.920~ | 32.0 |
ダイハツ | ウェイク | 1.350.000~ | 25.4 |
スズキ | エヴリィワゴン | 1,425,600~ | 16.2 |
燃費ベストは「ハスラー」、積載性能を加味すれば「ウェイク」も
レジャーにおける支出の大部分を占めますから燃費は大事です。しかし、燃費だけにこだわらない車選びをしがちなのがレジャー中心の車選び。そこで、現在話題の2車を比較してみましょう。
まずは大ヒット中のスズキ「ハスラー」。見ただけでどこかに行きたくなるクロスオーバーSUVです。「S-エネチャージ」の導入で32.0㎞/Lの燃費になっています。「ドデカク使おう」のキャッチコピー通りに、最大級のスペースを誇る「ウェイク」の燃費は車両重量が響いて25.4㎞/Lですから、これは文句なく「ハスラー」に軍配が上がります。「ハスラー」のターボ4WDで25.0㎞/Lが同じレベルになります。車両価格も「ウェイク」の方が高く、「ハスラー」はターボでも4WDでも割安になります。
燃費と価格では「ハスラー」と言う結果ですが、「ウェイク」の魅力である積載能力を考えると、ライバルはこれまでもレジャーユースを謳っていた、キャブオーバーの「エブリイワゴン」が価格も近く、適切な相手かも知れません。ダイハツの「アトレーワゴン」を上回る燃費ですがターボ仕様ながら16.2㎞/Lで、これなら「ウェイク」の圧倒的勝利です。
ハスラー値引き交渉と下取り相場
ウェイク値引き交渉と下取り相場
子育て主婦編
比較車種 ホンダN-BOX ダイハツタント スズキスペーシア 日産デイズルークス/三菱eKスペース
メーカー名 | 車名 | 車両価格 円 | 燃費 ㎞/ℓ |
---|---|---|---|
スズキ | スペーシア | 1,274,400~ | 32.0 |
ダイハツ | タント | 1.220,400~ | 28.0 |
日産 | デイズルークス | 1,275,480~ | 26.2 |
ホンダ | N-BOX | 1,270,000~ | 25.6 |
燃費ベストは「スペーシア」、Sエネチャージ炸裂でダントツ首位も、 最悪燃費のN-BOXより売れない不思議
子育て中という条件で、スライドドアを装備したスーパーハイトワゴンで比較。一番人気があり売れるクラスだけに、各社がラインナップする激戦クラスです。圧倒的なセールスを記録している「ホンダN-BOX」の燃費は25.6㎞/L、「デイズルークス/eKスペース」は26.2㎞/L と大きく差が付き、スズキとダイハツの争いに。結果から言えば「Sエネチャージ」搭載の「スペーシア」の32.0㎞/L はダントツのトップ。一人だけハイブリッドを採用しているようなものなので、結果は最初から明らか。これで、なぜ売れ行きがパッとしないのか不思議なくらい。25.6㎞/Lでしかない燃費の「N-BOX」にその他全員かなわないのがこのクラスの怪だ。
N-BOX値引き交渉と下取り相場
タント値引き交渉と下取り相場
スペーシア値引き交渉と下取り相場
デイズルークス値引き交渉と下取り相場
ビジネス編
比較車種 スズキエブリイ・キャリイ ダイハツハイゼットカーゴ・トラック
メーカー名 | 車名 | 車両価格 円 | 燃費 ㎞/ℓ |
---|---|---|---|
スズキ | エブリイ5AGS | 923,400~ | 20.2 |
ダイハツ | ハイゼットカーゴ | 936,000~ | 17.2 |
ダイハツ | ハイゼットトラック | 653,400~ | 19.6 |
スズキ | キャリイ5AGS | 684,720~ | 19.4 |
燃費ベストはバン「エブリイ」、トラック「ハイゼットトラック」、乗用車よりシビアな5AGS対エコパックの技術対決
ビジネスでは装備よりも見た目よりもコストが最優先。そのため、性能も価格もが同じ軽なら、燃費で選ぶことが収益に直結しますので、乗用ユースよりも重要です。ダイハツの「ハイゼットカーゴ」は、5MTが17.2㎞/L、4ATが16.2㎞/L。ひところの3ATよりも大幅に燃費が向上しています。スズキの「エブリイ」は5MTで19.0㎞/Lとリードし、主要グレードに採用される「5AGS」では20.2㎞/Lと大幅な差を付けています。最近では女性の進出や高齢化が進む配送業などではAT比率が高くなっているので、この差は非常に重要になります。
トラックでも「5AGS」装備の「キャリイ」が有利なはずでしたが、「ハイゼットトラック」は5MTも4ATもほぼ同じ燃費になり、さらにメーカーオプションで「エコパック」というローとハイの切り替えレバーを用いて最大で21.0㎞/Lとなり、逆に差をつけています。カラフルなボディカラーと合わせてダイハツはトラックではスズキをリードしています。
スズキの「Sエネチャージ」の設定拡大で、スズキの各モデルが一気に燃費を向上し、各ジャンルでトップの燃費性能を獲得、そして遂にというかようやく商用車にまで低燃費の時代になって、20㎞/Lの大台を超えたのもうれしいかぎりです。2015年も燃費戦争が続きそうです。
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