軽トラック徹底比較(新型ハイゼット、キャリー、アクティ)

ダイハツ工業は9月2日、新型「ハイゼット トラック」を15年ぶりにフルモデルチェンジして発売を開始した。

 「スバル サンバートラック」が「ダイハツ ハイゼットトラック」のOEMとなったのに続いて、「三菱 ミニキャブトラック」が「スズキ キャリイトラック」のOEMになり、現在軽トラック市場は「スズキ キャリイトラック」、「ダイハツ ハイゼットトラック」、「ホンダ アクティトラック」の実質3車のみとなり、日産、トヨタ、マツダ、三菱、スバルがそれらのOEM供給を受けて販売している構図になっている。

 「軽トラ」という一括りにされ、クルマにくわしい人でもその違いがわからない日本一の働き者である、日本独自の商用車「軽トラック3車」を徹底比較してみることにしました。

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広さと使い勝手、荷台の比較

 軽規格いっぱいの車体寸法も、荷台の寸法も3車でほとんど差はありません。

「ハイゼット」のみ荷台長に幅がありますが、これは独自の大型キャブを備えた「ジャンボ」があるため。

荷台の高さ(荷台床面地上高)はエンジンが荷台の下に位置する「アクティ」が若干高いのですが、それもほんのわずかで、荷卸しに影響を感じるほどではないでしょう。

ただし、実際に重たい荷物をたくさん積み込む際には、このわずかの差が重要になる場合もあります。

小回り性能などの比較

 狭い路地や農道でも切り替えしを容易にする最小回転半径は、ホイールベースとハンドルの切れ角で決まりまるため、ショートホイールベースに変更された「キャリー」と「アクティ」がもともとショートホイールベースの「ハイゼット」に並んだかっこうです。

現在の軽規格が施行されたあと、「キャリィ」と「アクティ」は延長されたサイズを活かし、走行安定性に優れたロングホイールベース」のセミキャブタイプになったが、「ハイゼット」だけはフルキャブタイプのままだった。

今回も新型「ハイゼット トラック」はショートホイールベースを維持。

さらに最小回転半径を縮小させている。

価格と燃費の比較

 エアコン、パワステなど主要装備をそろえると、車輛価格にもほとんど差は認められないが「アクティ」が少し高めだ。

また、「軽トラ」は燃費と維持費が安いと思われているが、燃費に関してはそうでもない。

特に低燃費性能を劇的に改善して、35㎞/Lも珍しくない軽乗用車に比較して、燃費対策は進まず、エンジン自体も旧式のままであった。

もっとも貨物を350㎏まで積載する前提のため、ギヤ比などが乗用車とは根本的に違うのだが、それにしても乗用車の半分にも届かない数値は、空車状態で走ることの多い農林水産業の従事者には納得がいかないだろう。

それでも走行距離が少なく、ライバルも同様なために販売には影響がなかった。

 だがここへ来てさすがに燃費の改善が進むことになった。

「アクティ」がクラストップの燃費になってからようやく2014年になって「キャリィ」が19.2㎞/Lとなった。

これはスズキの乗用車「ワゴンR」などと同様のR06Aを貨物車として初採用したためだ。

さらに「ハイゼットトラック」が19.6㎞/Lでクラストップに躍り出て、今後10年ほどの体制が揃った。

「軽トラ」とはいえ他車に差を付けるには燃費の向上がかかせないというわけだ。

とはいえライバルとの差はそれほど大きくはない。

今までは以上の比較でOKだったが、新型「ハイゼット トラック」の登場で、もう一つの比較も必要になった。

幅広いユーザーを引き付けるバリエーションの比較

 以前から「ハイゼット トラック」は「ジャンボ」などの独自のボディーバリエーションを持っていたが、今回各種のパッケージや8色のボディーカラーなど、明らかに女性ユーザーを取り込む方針を鮮明にした。

対する「スズキキャリィトラック」は軽トラ野郎を全面に押し出し、「ホンダアクティトラック」は機能優先のイメージのままであり、2車とも従来通りの3色のボディカラーでもある。

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解説

 今回の新型「ハイゼット トラック」の登場は、軽トラック市場は盛り上がるかも知れない。

ここでダイハツディーラー以上に大きな役割を担うのが、「スバルサンバー」とともにOEM供給される「トヨタピクシストラック」の存在だ。

ほぼ同じバリエーションを展開しているため、もし、今までとは異なるユーザー層を引き込めるとすれば、店舗数も多く、営業力も桁違いのトヨタ系ディーラーが有利だ。

トヨタがどこまで本気になるかがポイントになるが。

ボディーカラーが8色あるというだけで、かなりのインパクトがあるが、実際に多くの需要があるのは、今まで通りのホワイトだろう。

商売で軽トラックを利用する以上は、より安く購入するのは当然だ。

54,000円ほどのパッケージを選ぶのは抵抗ががある。

乗用ユースで軽トラを利用する人が増えるという説も疑問がある。

ただ、この考えが、バンにも拡大されれば別だ。

カラフルなバンなら可能性は広がるのは言うまでもない。

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スペック比較表

メーカー・車名 新型ダイハツ ハイゼットトラック 旧ダイハツ ハイゼットトラック スズキ キャリィトラック ホンダ アクティトラック
車両価格(円) 653,400~129,600 606,857~1,181,829 684,720~1,167,480 606,857~1,181,829
車両寸法(㎜)全長×全幅×全高 3,395×1,475×(1,850~1,940) 3,395×1,475×(1,780~1,905) 3,395×1,475×1,765 3,395×1,475×(1,735~1,745)
荷台寸法(㎜)長×幅×高 (1,650~1,940)×1,410×285 (1,650~1,940)×1,410×285 1,940×1,410×290 1,940×1,410×290
ホイルベース(㎜) 1,900 1,900 1,905 1,900
荷台床面地上高(㎜) 660 655 650 660
最小回転半径(m) 3.6 3.7 3.6 3.7
車両重量(㎏) 740~810 700~800 690~740 760~820
エンジン型式・排気量(cc) KF 直列3気筒 DOHC 658 KF 直列3気筒 DOHC 658 R06A 直列3気筒 DOHC 658 E07Z 直列3気筒 SOHC 656
最高出力 kw(ps)/rpm      34(46)/5,700            39(53)/7,000 AT      37(50)/5,700            39(53)/7,000 AT      37(50)/5,700                  33(45)/5,500            
最大トルク(N・m[kg・m]/rpm) 60(6.1)/4,000 64(6.5)/4,000 63(6.4)/4,000 59(6.0)/5,000
JC08モード燃費(㎞/L) 17.4~19.6 15.6~16.8 16.8~19.2 15.4~17.2
駆動方式 FR  パートタイム4WD FR  パートタイム4WD FR  パートタイム4WD FR  パートタイム4WD
ミッション         5MT  電子制御4AT 5MT  3AT 5MT  3AT 5MT  3AT

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