ハイブリッド車徹底比較(フリード&スパイク・カローラアクシス&フィールダー)

フリードスパイク

 2014年4月にマイナーチェンジされた「フリード/フリードスパイクハイブリッド」だが、そのハイブリッドシステムには変更は見当たらなかった。独自のジャンルを構築する同車を、ハイブリッドという観点で他車と比較してみよう。

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燃費性能及びハイブリッドシステムなど技術的な比較

フリード/フリードスパイクハイブリッドに採用される 「IMA」システムは、1.5L i-VTECエンジンとモーターが並行して駆動する独自のもの。主動力源はエンジンであり、モーターは必要に応じてアシストする。小型軽量1.5L i-VTECとニッケル水素電池採用し、C08モード21.6km/Lを実現している。

 対する「カローラアクシス/フィルダーハイブリッド」のシステムは、アクアと同じ1NZ‐FXE1.5リLエンジンにモーターと2段リダクションシステムを組み合わせたトヨタお馴染みのシステム「THSII」となっていて、JC08モード33.0km/Lと「フリード」を圧倒している。バッテリーはニッケル水素電池を採用。

 非ハイブリッド勢では、日本の場合、既存技術を進化させたNAエンジンが主力だが、欧米でのそれはダウンサイジングエンジンプラス過給器だ。この「ノート」は前モデルに採用された4気筒1.5Lエンジンを3気筒1.2Lに縮小し、スーパーチャージャーで過給する方式を選んだ。ハイブリッドより低価格でそれなりの低燃費を達成出来る。事実「フリード/フリードスパイクハイブリッド」よりも低燃費だ。

カローラアクシオ

元ディーラーマンが解説

 方法論や目的が異なるとメーカーが主張しても、ユーザーがこのクラアスのハイブリッドに望むのは低燃費だ。そういう意味では「フリード/フリードスパイクハイブリッド」のシステムはもはや受け入れられない。同じくらい前からのシステムであるトヨタの「THS」は、改良を加えつつ多くの支持を受けている。重量の増大などの問題は解決しないものの、その低燃費性能はユーザーが納得する数値であり、購買意欲を十分刺激する。
 
ホンダも新「フィット」から新たなシステムである「i‐DCD」をリチウムイオン電池とともに採用し、燃費性能を大幅に向上させたが、車両重量の軽減にたよる面も大きく、重量の大きい「ヴェゼル」は27.0㎞/Lにとどまる。同程度の重量である「フリード/フリードスパイクハイブリッド」にもし採用しても同じような燃費が予想され、「カローラフィルダー」の33.0㎞/Lには遠く及ばない。現状ではトヨタのシステムが、重量のかさむこのクラスではベストか。

 日産のダウンサイジングエンジン+スーパーチャージャーというパワーユニットは、日本のユーザーの仕様状況にもマッチしていて、ハイブリッドでなくても低燃費が狙え、しかもバッテリーを積まない分運動性能も向上させる。他に、マツダの「SKYACTIV」などNAエンジンにもまだ伸びしろがあることが実証されている。

室内スペースやカーゴスペースなどミニバン/ステーションワゴンとしての比較

 「フリードは」当然3列シート装備の6/7人乗りという特徴を持つため、十分なスペースとはいえないながらも、ミニバンとしての使い勝手ではグンを抜いている。カーゴルームを優先したいなら「フリードスパイク」がある。「カローラフィルダー」をはじめとするライバル達は、使用頻度の少ないサードシートのかわりに、長さのあるラゲッジスペースの有効利用を可能にしている。

フリードハイブリッド

フリード値引き交渉と下取り相場 2015-01-05

グレード構成や価格など選択肢の比較

 低価格も売りの一つだったはずのホンダ製ハイブリッドシステムの「IMA」。しかし、現実にはNAガソリン車に40万円の追加料金が必要だ。これは「カローラフィルダー」とほぼ同額であり、ユーザーが納得するのは困難。「カローラフィルダー」でさえ1.5L車との価格差を、燃費の差で取り戻すのは困難であるのに、これではまず不可能である。「フリード/フリードスパイクハイブリッド」のグレード構成は、ベース車の「HYBRID」とパワースライドドアなどを装備する「HYBRIDジャストセレクション」のみ。「カローラフィルダーハイブリッド」も似たような構成だが、「AERO TOURER」がNA車同様に設定されている。

総評

 最新技術であるハイブリッドシステムは、開発のスピードも速く、4~5年サイクルの乗用車のモデルチェンジとは違う。そのため、新型のデビュー時期に最新のユニットがタイミングよく搭載されたとしても、モデル末期には競争力を失うこともある。先を見据えた長期の経営判断と、進化させ続ける努力が必要なのだが、どちらもトヨタが優れているように思われる。クルマ本来の魅力よりも燃費を優先し、ニッケル水素電池や手慣れたシステムを改良することで、既存車種の魅力と競争力を維持する手法だ。対するホンダは、独創的な技術と戦略を進め、急激な変化で旧ユーザーを切り捨ててでも革新的な手法を取る。ゆえにユーザーにそっぽを向かれる空振りも多い。

 まだまだ進化するハイブリッド技術だが、軽量化を有効な手段とするコンパクトカーと違い、ある程度の重量増がやむをえないミニバンやステーションワゴンには、違うアプローチも必要となるはずだが、あいかわらずトヨタは「ノア/ヴォクシー」に「THS」を載せてきた。技術的に新しいものは見当たらないが、ユーザーは受け入れて、大ヒットしている。

スペック比較表

スマホの方は画面を横にしてご覧下さい。

メーカー・車名 ホンダ フリードスパイク    ハイブリッド トヨタ カローラフィルダー     ハイブリッド 日産ノート DIGーS
車両価格(円) 2,210,000~2,380,000 2,144,571~2,324,571 1,285,200~1,979,640
車両寸法(㎜)全長×全幅×全高 4215×1695×1715 4,360×1,695×1,475 4,100×1,695×1,525
室内寸法(㎜)長×幅×高 2025×1440×1265 1,945×1,430×1,200 2,065×1,390×1,255
ホイルベース(㎜) 2,740 2,600 2,600
乗車定員(名) 5 5 5
エンジン型式・排気量(cc) 直列4気筒SOHC 1.496  直列4気筒DOHC  1,496 直列3気筒DOHC  1,198
最高出力 kw(ps)/rpm 65[88]/5.400   54[74]/4,800   72(98)/4,400
モーター型式・種類・定格電圧(V) MF6・交流同期電動機・(100) 1LM・交流同期電動機
モーター最高出力 kw(ps)/rpm 10{14}/1.500 45[61]
動力用主電池 ニッケル水素電池 ニッケル水素電池
JC08モード燃費(㎞/L) 21.6 33.0 18.2~25.2
駆動方式 FF  FF FF  4WD
ミッション         CVT  電気式無断変速機 エクストロニックCVT

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