ステーションワゴン徹底比較(メビウス・アテンザワゴン・レガシィ)

2013年4月8日に発売されたダイハツ「メビウス」は、トヨタからのOEM供給車両で、ベースは「プリウスアルファ」である。5人乗りの仕様のみの設定であるため、ステーションンワゴンとしての性格が鮮明になった。そこで、個性豊かな、他社ステーションンワゴンと比較してみることにする。

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ダイハツ メビウス

メビウス
By CEFICEFI (投稿者自身による作品) [CC-BY-SA-3.0 (http://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0)], via Wikimedia Commons

 「プリウスα」のOEM車ではあるが、5人乗り仕様のみの設定となり、7人乗り仕様は設定されない。その他は「プリウスα」と共通であり、1.8Lハイブリッドシステム」を搭載し、Cd値0.29と空力性能の優れたフォルムや軽量化との相乗効果によって、JC08モード26.2km/Lの低燃費を達成。また、全長4,615mm×全幅1,775mm×全高1,575mmのボディサイズの中で、5名乗車の2列シートとすることで、広く快適な室内空間と大容量のラゲージルームを両立している。そして、着座位置を高めに設定することで、良好な視界を確保しつつ、十分なヘッドクリアランスと十分な足元スペースにより、快適な室内空間を実現させた。

寸評

 5人乗りに限定したのは、7人乗りに採用される「リチウムイオン電池」の供給の都合と思われるが、自動車販売を独り勝ちするトヨタ製HYBRID車の中から、「カムリ/アルティス」に続いて売れ筋ではない車種を押し付けられた感もある。しかもフルモデルチェンジの前にでもある。ダイハツとしたら、せめて新型の登場と同時に供給してもらいたかったろう。モデルのインパクトもなく、誰が見ても在庫を効果的に減らすためにしか思えない。ベストセラーの「ミライース」を供給した見返りがこれでは、下請けの悲恋としか言いようがない。

 ステーションワゴンとしては、ロングホイールベースと十分な室内高のおかげで、ラゲッジスペースは合格点。若干長さが短めだが、他車に比較してのことで、ベースの「プリウス」より格段に広く使い勝手もいい。スタイリングはリアが厚ぼったく不細工だが、ワゴン専用デザインではなく、「プリウス」のデザインを引きずってるためいたしかたない。

マツダ アテンザワゴン

 
アテンザワゴン

 話題はなんといってもSKYACTIVテクノロジー採用の2.2Lクリーンディーゼル。低圧縮比14.0のコモンレール式ディーゼルエンジンは2ステージターボチャージャーなどにより、コンパクトカー並みの低燃費22.2㎞/Lと、V6・3.5Lガソリンエンジン並みの高トルクを発生する。

 質感にこだわったインテリアや、低く構えた流れるようなフォルムのワゴンスタイル。ラゲッジスペースも定員乗車時で506L(VDA方式)、リアシートの背もたれをすべて倒せば、最大で1,648L(VDA方式)の容量を確保。さらに、大きな荷物でも積み下ろしのしやすいリアゲート開口形状やカラクリトノカバーなど、使い勝手のよさを高めている。リアシートは、ラゲッジルーム後方に設けたリモコンレバーで、リアゲート側から簡単に倒すことも出来る。

寸評

 受注の7割を超えるとされるクリーンディーゼル搭載車だがディーゼルエンジンの供給の問題で安定した登録台数が確保できない悩みもある。反面、ガソリンエンジン搭載車の売れ行きが伸びないことも問題だ。その大きく重く見える車体をストレスなく走らせ、燃費もコンパクトカー並で価格の安い軽油を使用するということで、それならばというユーザーが多いのだ。実際にはSKYACTIV-Gのガソリン2.0L2.5Lが通常の使用状況であれば、車両価格も安くベストチョイスだと思うのだが、クリーンディーゼルのイメージが定着しており、このままいくしかない。 

スバル レガシィ

レガシィツーリングワゴン
By Kuha455405 (投稿者自身による作品 (本人撮影)) [GFDL (http://www.gnu.org/copyleft/fdl.html) or CC-BY-SA-3.0-2.5-2.0-1.0 (http://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0)], via Wikimedia Commons

 先代に比べ車体を大きくしたことで、十分にゆとりがある室内空間を確保しつつ、最小回転半径5.5mと取り回しの良さも実現している。エンジンは4代目モデルから大型化し、2.5L水平対向4気筒SOHC、2.5L水平対向4気筒DOHCターボエンジンそして、直噴ターボ採用の2.0Lのラインナップ。チェーン式のバリエーターを採用したCVT「リニアトロニック」を設定する。AWDは「VTD-AWD(不等&可変トルク配分電子制御AWD)」を採用している。
 

寸評

ステーションワゴンのブームも衰退も全て乗り越えた老舗ブランド。4WD一本に絞る車種構成で個性を発揮し、今に至っている。ワゴン作りはさすがにつぼを押さえており、使い勝手は秀逸。水平対向エンジンの利点を活かした低重心シンメトリックスAWDの走行性能を、3種のエンジンラインナップで選ぶマニア向けの構成だが、近年は得意の「アイサイト」搭載車種も拡大し、安全性能でもアピールし、ファミリー層も引き付けている。
 

総評

 ステーションワゴンのイメージがレジャー用という事から、現状では敬遠されている。低燃費ならコンパクトカーか系自動車。家族が多ければミニバン。居住性ならセダン、という機能優先のクルマ選びからは中途半端なステーションワゴンは選択しにすら入らない。さすがの「プリウス」も3列シート車はともかく、5人乗りは分が悪い。「アテンザワゴン」がクリーンディーゼルで話題を集めたように、他社にない、そしてわかりやすいアピールポイントが必要。「メビウス」はHYBRIDがアピールポイントだが、性能はともかく、すでに使い古されたアピールポイントてあり、「プリウスアルファ」登場時のインパクトは望めない。「レガシー」は独自路線を貫きつつ、「アイサイト」で安全性能という燃費以外にアピールポイントを見つけて一応の評価を得ている。そもそも「メビウス」をステーションワゴンとして売るのか、「アルティス」より安いHYBRIDカーとして売りたいのかが解らない。

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スペック比較表

スマホの方は画面を横にしてご覧下さい。

メーカー 車種名 ダイハツ メビウス マツダ アテンザワゴン スバル レガシィーツーリングワゴン
価格 2.350.000~2.800.000円 2.500.000~3.400.000円 2.43,6000~3.696.000円
車両型式 DAAーZVW41 DBAーGJEFW GJ5W LDAーGJ2FW DBAーBRM BR9 BRG
車体寸法(㎜) 4,615×1,775×1,575 4,800×1,840×1,480 4,790×1,780×1,535
室内寸法(㎜) 1,910×1,520×1,220 1,930×1,550×1,170 2,190×1,545×1,230
ホイルーベース 2780  2750 2750
乗車人員 5 5 5
最小回転半径(m) 5.5~5.8 5.5 5.5
駆動方式 FF FF AWD(4WD)
トランスミッション 電気式無断変速 SKYACTIVーDRAIVE 6ECAT  6MT リニアトロニック Eー5AT
エンジン型式・排気量(cc) 2ZR-FXE  直列4気筒DOHC 1,797 PEーVPR  直列4気筒DOHC 1,997  
PYーVPR  直列4気筒DOHC 2,488  
SHーVPTR 直列4気筒DOHC 2,188
FB25 水平対向4気筒 2498         
EJ25 水平対向4気筒 2457シングルターボFA20 水平対向4気筒 1998ツインターボ
エンジン出力(kw/ps) 73(99)/5,200 PEーVPR  114(155)/6,000      
PY-VPR  139(188)/5,700      
SHーVPTR 129(175)/4,500 
FB25 127(173)/5.600             
EJ25 210(285)/6.000             
FA20 221(300)/5.600  
モーター型式・種類 5JM 交流同期電動機 . .
モーター出力 60(82) . .
動力用主電池 種類・個数 ニッケル水素電池・28・直列 . .
JC08モード燃費(㎞/L) 26.2 15.6~22.2 10.2~14.4

2013-04-10作成
2014-04-17再編集

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