国内の買取市場の現状-車買取相場の仕組み
国内の買取市場の現状を4つの視点から見てみます。
1.需要と供給。売れる車種は高く、売れなければ安くなる
2.買取専門というビジネスモデル。収益率の高さで増える店舗数
3.店舗数の増加による商品不足。売れる車が手に入らない
4.買取専門でなくなる買取専門店?手に入らないなら手放さない
需要と供給 売れる車種は高く、売れなければ安くなる
一度使用した車はなぜ買取ることが可能なのかというと、それは需要があるからです。数年前までは、車を買い替えるとなるとほとんどの場合は新しく購入する販売店で、そのまま下取車として車を引き取ってもらうのが普通でした。そして販売店は、下取りした自動車を整備するなどして商品価値を上げたのち、店頭で中古車として販売するか販売店間で売り買いしていました。しかし、中には売れ残ってしまう車も出てきます。そこで業者間の流通手段として発展してきたのが「中古車オークション」です。無駄な在庫を持ち続けるコストを減らし、早期に現金化出来るシステムとして機能しています。
買取専門というビジネスモデル 収益率の高さで増える店舗数
「中古車オークション」が生まれたことにより、買取った車をすぐに売却するという新しいビジネスとして登場したのが、「買取専門店」です。「買取専門店」で買取られたクルマは、全国100か所を超える オークションを利用することにより 売却され、全国の中古車販売店が仕入れて販売されます。そのため、車を展示する必要のないので大きな展示スペースも必要がなく、かかる経費に対しての収益率が高く、その分ディーラーの下取りよりも高い価格で買取ることも可能になるため利用者が増え、買取専門店はここ数年で急激に店舗数が増えました。
店舗数の増加による商品不足 売れる車が手に入らない
店舗数が増えたことに加えて、「買取専門店」自社のネットワークを通じて直接販売を行い始めたもあり、により、需要と供給のバランスが崩れ、人気車種などはいわゆる「玉不足」となり、中古車店が中古車という商品を仕入れる為に苦労するようになっているのが現状です。
買取専門でなくなる買取専門店? 手に入らないなら手放さない
大手買取り業者の中では、この商品不足に対する策として、買取専門というビジネスを見直す動きもあります。つまり買取った車を自らの店舗で中古車として売るという事です。中間マージンは最少で済み、より高く買取、より安く販売することが可能です。以前の方法と異なるのは、全国ネットなどの大規模な展開をしていることです。このスケールメリットを活かし、在庫の負担を減らすことが可能になっています。
参考サイト
カーセブンの公式サイトにわかりやすい説明があります。
http://www.carseven.co.jp/contents/ryutsu.html
「買取ったクルマをお客様に直接販売するので、自動車オークションを利用する他のお店ではかかる余計なマージンをカットすることができる。」
「高い買取価格」「安い販売価格」を可能にするのは、自ら買って売る事という当たり前の方法だが、それを可能にするのは簡単ではないでしょう。もうひとつ加えれば、より儲かるということでしょうか。
車の買取相場が形成される仕組み
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