美容って何だろう

      2018/03/15


ニキビにケミカルピーリングは効果的なの?実体験や受ける時の注意点

ニキビケアの1つとして知られる「ケミカルピーリング」。

どんなケアでなぜニキビに効果的なのか、実際にピーリングを受けたことのある筆者が解説します。

本格的なニキビ対策はいくつかありますが、その1つが「ケミカルピーリング」です。

ニキビで悩んでいる方なら、ケア方法について調べているうちに行き着くことでしょう。

しかし、名前だけではどんな方法なのか、どのように効果があるのかピンとこないですよね。

皮膚科とエステの両方でケミカルピーリングを受けた経験のある私の話も交えて、ケミカルピーリングとは何かを説明したいと思います。

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ニキビケアの1つであるケミカルピーリング

ケミカルピーリングとは、皮膚に化学薬品を塗り、皮膚を剥がすことによって起こりうる現象や効果を利用して行う治療のことです。

ケミカルピーリング Q1 – 皮膚科Q&A(公益社団法人日本皮膚科学会)

皮膚を剥がすと聞くとギョッとするかもしれませんね。

剥がすといっても、ニキビケアでのケミカルピーリングは皮膚表面に浅く作用するのみ

ケミカルピーリング直後でも、施術前と後で見た目がハッキリ変わるものではありません。

ニキビケアのケミカルピーリングは皮膚の一番外側にある角質層を剥がし、ニキビの原因除去や皮膚の持つ再生機構を利用するのが主な目的になります。

なぜケミカルピーリングはニキビに効果的なの?

具体的にどうニキビに効くのかも、日本皮膚科学会のHPに記されています。

浅い深さのピーリングにより毛穴を閉塞させている角質や面皰は排出され、つまった毛穴は開通されますので、にきびは改善され、また、にきびのできにくい皮膚の状態になります。
また膿をもった炎症性にきびの場合にも、浅いケミカルピーリングにより排膿が促され治癒が促進されます。

ケミカルピーリング Q4 – 皮膚科Q&A(公益社団法人日本皮膚科学会)

毛穴詰まりから始まるニキビ。

ケミカルピーリングにより詰まりを改善すれば、できているニキビ、新たなニキビ発生の予防にも効果を発揮します。

炎症を伴うニキビには、膿の排出を助けることで治癒を促し、早期改善をサポート。

ケミカルピーリングは炎症の有無を問わずできているニキビに効き、ニキビ予防にも効果を発揮する、効果的なニキビケアと言えるでしょう。

医療機関とエステサロンでのケミカルピーリングは違うの?

ニキビ治療を目的とするケミカルピーリングは、皮膚科などの医療機関でしかできません

エステサロンは医療機関ではないので、治療するといった医療行為は行えないためです。

エステティックサロンでは、肌表面の状態を整える、化粧のりを良くする、肌に透明感を持たせる、肌をしっとりと整える等の目的でケミカルピーリングが行われています。
しかし、Q1の回答に示したように、疾病の治療を目的としたケミカルピーリングは法律で禁止されています。

ケミカルピーリング Q12 – 皮膚科Q&A(公益社団法人日本皮膚科学会)

エステサロンでのケミカルピーリングは、あくまで肌を綺麗に見せたり、メイク乗りをアップさせるなどの穏やかな効果にとどまります。

私が受けたケミカルピーリング

私が受けた皮膚科とエステサロンでのケミカルピーリングがどんなものだったかをお話ししましょう。

皮膚科での体験は10年近く前、エステサロンではさらに過去のことなので、覚えている範囲でのお話です。

エステサロンで受けたケミカルピーリング

私が初めてケミカルピーリングを体験したのはエステサロンでした。

ベッドに横になり、蒸しタオルやヘッドスパのようなマッサージも含めたものだったと記憶しています。

そのおかげかリラクゼーション効果も得られたように感じました。

ハケのようなもので薬品を塗るので少しくすぐったいですが、すぐにピリピリとした痛みが発生。

私には十分耐えられる範囲の痛みでしたが、個人差やお店によっても違うかもしれません。

その後の手順は記憶が曖昧ですが、ケミカルピーリングの薬品を中和するため中和剤を塗布したり、顔に塗ったものを除去、火照りを冷やすクールダウンも行ったと思います。

そのエステサロンは個室でケミカルピーリングを行い、終わった後はメイク室で化粧をして帰っても良いと言われた記憶が。

料金は1回20,000円ほどで、最低でも4回ほど(2週間に1回くらいの頻度)は受けていたと思います。

定期的に受けるよう説明があったため最初は言われた頻度で通っていましたが、高額なこともあり続けられなくなりました。

皮膚科で受けたケミカルピーリング

思春期の頃から通っていた皮膚科で、大人ニキビの治療を目的にケミカルピーリングを受けました。

個室ではありませんが、診察室とは別の部屋でベッドに横になっての施術です。

エステサロンの時と同様に、ハケで薬品を塗布するとピリピリとした痛みが。

受けた時期がだいぶ違っていたので正確な比較はできませんが、エステと皮膚科で痛みに大きな差があるようには感じませんでした

その後の中和やクールダウンも同じような手順だったと記憶していますが、蒸しタオルやマッサージ等のリラクゼーション要素はありません。

通っていた皮膚科にメイク室はないので、スッピンのまま帰ることに。

料金は1回数千円、10,000円以下だったと思います。

皮膚科でのケミカルピーリングは2回ほどしか受けた記憶がなく、長続きしませんでした。

当時はニキビへの対策に疲弊していたことが続かない理由だったと思います。

ケミカルピーリングを受けた感想や体感

エステサロンと皮膚科のケミカルピーリングを受けた具体的な感想、体感効果などを挙げていきます。

繰り返しになりますがかなり以前のことなので、記憶の範囲で述べていきます。

数回ではニキビに劇的な効果を感じなかった

上述の通り、皮膚科でもエステサロンでも数回しかケミカルピーリングを受けていません。

そのせいもあってか、いずれのケミカルピーリングでもニキビがごっそり減る、ほとんど出来なくなるなどの劇的な効果は感じられませんでした。

皮膚科でのケミカルピーリングは定期的に何度か受けることで改善傾向が見られるものなので、私が行った回数では無理があったのでしょう。

ただ、ケミカルピーリングをした直後は、新しいニキビの出現がさほどなかったように思います。

エステサロンでのケミカルピーリングは治療ではないのでニキビが改善しなくても仕方ありませんが、当時はその知識がなかったので安易にエステを選択してしまった部分がありました。

皮膚が柔らかくなるように感じ、皮脂量も落ち着いた?

ケミカルピーリングをした後は、なんとなくですが肌が柔らかくなったような感じがしました。

皮膚科、エステサロンのどちらも似たような感覚だったかと思います。

古い角質を剥がしたことで余計なものがなくなり、柔軟さがアップしたのかもしれません。

皮脂量も普段より落ち着いていた記憶がありますね。

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ケミカルピーリングのメリット・デメリット

実際にケミカルピーリングを受けてみて、個人的に思うメリット・デメリットを解説します。

皮膚科とエステサロンで共通しない点、共通する点があるので違いもしっかりと理解しておきましょう。

ケミカルピーリングのメリット

メリットは、セルフケアだけでは改善が難しい重度のニキビも、医療機関でのケミカルピーリングを受け続ければ改善の可能性が考えられるということ。

ニキビが重症化すると私生活にも悪影響を伴い、精神面へのダメージも深刻です。

時には自分でケアすること自体に疲れてしまうことも。

プロの手によるケミカルピーリングの治療を選択すれば、ニキビ改善だけでなく心身への負担も軽減できるかもしれません。

治療ではないエステサロンで受けるケミカルピーリングの場合、肌を美しくする作用が得られるのでニキビに限定しなければメリットはあります。

ただしニキビを治すということにおいては別。

皮膚科など医療機関で受けられる治療目的のケミカルピーリングであれば、ニキビ改善に対するメリットが期待できるでしょう。

ケミカルピーリングのデメリット

最終的に効果を感じられるかは別として、ケミカルピーリングは定期的に何度か受ける必要があります。

例えば皮膚科でのケミカルピーリングの場合、効果を実感できる平均回数は個人差や症状の度合いによっても異なると言われているのです。

ケミカルピーリングに対する皮膚の反応は、個人個人(年齢などの違い)において、また同じ人でも治療時の皮膚の状態や行う季節によって異なるので効果の発現時期も様々です。
すぐに治療効果が見られない場合でも、治療目標の達成の為には根気よく続けることが必要です。

(中略)
はじめは治療効果が見られなくても、治療を重ねていくうちに急に改善傾向を認めることをしばしば経験します。
例えば、中等度のにきびで平均6回、重症のにきびで平均10回の治療後に、急速に新しく出る割合が減少したり、にきびのために赤くなっている皮膚が改善したりといったことも経験しています。

ケミカルピーリング Q5 – 皮膚科Q&A(公益社団法人日本皮膚科学会)

エステサロンで受けた際も、先述の通り定期的に通うよう説明されました。

このことからも、治療目的のケミカルピーリングに限らず、美容目的のものでも何度か受けることで本来の効果に繋がると考えられるでしょう。

そのため時間や費用がある程度必要になる点が一番のデメリットと言えます。

感じ方は人それぞれですが、ピリピリとした痛みがあるのに抵抗がある方もいるかもしれません。

ケミカルピーリングを受ける時のポイントや注意点

これからケミカルピーリングを受けようと考えているあなたに、気をつけてほしいポイントをお届けします。

自分の症状の度合いや予算なども含め、ケミカルピーリングを選択するうえでの参考にしてみてください。

しっかり治療したいなら医療機関へ

繰り返しになりますが、ニキビ治療が目的のケミカルピーリングを行えるのは医療機関です。

エステサロンでは美容目的となるので、ニキビを治療する効果は期待できません。

しっかりとニキビを治したいと考えるなら、皮膚科や美容外科などの医療機関で相談しましょう。

妊娠中やケロイド体質などの場合は事前に申告を

日本皮膚科学会によるケミカルピーリングガイドラインには、ケミカルピーリング施術上の注意・留意点において「適応に注意を要する人」が記されています。

●遮光が十分にできない人
●妊娠中,授乳中の人
●免疫不全状態や他の疾患で加療中の人(中略)
●ケロイド体質の人
●施行部位にウイルス・細菌・真菌感染がみられる人
●施行部位に,外科的手術の既往や,放射線治療 の既往のある人(中略)
●アダパレンを含むレチノイドの外用,または内 服を行っていた人(中略)

「日本皮膚科学会ケミカルピーリングガイドライン改訂第3版」(2008日本皮膚科学会ガイドライン 古川・松永・秋田・上田・薄木・菊地・幸野・田中・林・船坂・師井・山本・米井2008:353?354)https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/guideline/1372913831_1.pdf

ケミカルピーリング後は浅いながらも皮膚を剥がした状態なので、紫外線による刺激に注意しなくてはなりません。

そのため仕事上遮光が十分にできないなどの場合は、必ず事前に相談しておきましょう。

妊娠や授乳中のほか、上述にある特定の条件の方も適応に注意を要するケースがあります。

事前に医師から説明等はあると思いますが、自分でも気をつけておくと万全ですね。

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 - ニキビ体験談

執筆者:rihira

一般社団法人 日本スキンケア協会
認定:スキンケアアドバイザー

執筆者のプロフィール 

注:2016年3月以前の記事はスキンケアアドバイザー資格取得前に書かれたものです。

イラスト:harunaluna

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