美容って何だろう

      2016/12/08


身体に良い油・悪い油

 料理には勿論のこと、女性であれば美容アイテムとしても取り入れられている「油」。「油」と聞くと、なんとなく身体に良くないイメージばかりが浮かぶ人も少なくないのではないでしょうか。コレステロールや肥満、お肌にとってもテカリやべとつきなど、摂取すればするほど悪い影響ばかりが目につきます。しかし、「油=悪者」という解釈は間違っているといえ、むしろ適量の油は身体にとって良い影響をもたらすのです。

 単に「油」といっても、その種類も様々。そんな中でも身体にとって必要不可欠な油というのが「必須脂肪酸」と呼ばれるものです。必須脂肪酸とは体内で生成することが出来ない為、食べ物で摂取することが必要となります。多価不飽和脂肪酸である「オメガ?3」と「オメガ?6」の2種類があり、「オメガ?3」には“α?リノレン酸”・“エイコサペンタエン酸(EPA)”・“ドコサヘキサエン酸(DHA)”、「オメガ?6」には“リノール酸”・“γ?リノレン酸”・“アラキドン酸”があります。

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 必須脂肪酸が不足すれば、肌荒れが起きやすくなる他、頭痛や体力の低下といった体調不良、女性にとって重要な問題となる不妊や流産の原因にも繋がるといわれています。勿論過剰な摂取は厳禁ですが、適量を効率良く摂取することで美容、健康、ダイエットなどの面であらゆる恩恵を受けることも可能となります。

 必須脂肪酸の一つ「オメガ?3」。代謝を高めたり脂肪肝や動脈硬化予防の他、美肌にも効果があるとされています。肝臓で熱に変わり易く、蓄積しにくい為肥満に繋がりにくいのも嬉しい点です。悪玉コレステロールの低下に始まり、高血圧・高脂血症・加齢黄斑変性・メタボリックシンドロームといった多くの症状の予防にも効果があります。花粉症やアトピーといったアレルギー症状を緩和させ、イライラを抑えたり抗うつ作用も持っている優秀な成分なのです。

 細胞が正常に機能するためには必要不可欠となる「オメガ?3」ですが、現代人に不足しがちであることも特徴としてあげられます。多く含まれる食品としては、えごま油しそ油亜麻仁油の他、青魚や大豆製品、クルミ、緑黄色野菜があります。普段の食事からの摂取が難しい場合は、サプリメントなどを活用すると良いでしょう。
 
  もう一つの必須脂肪酸である「オメガ?6」ですが、体になくてはならない成分ではあるものの、取り過ぎると中性脂肪や血中コレステロールの増加に繋がってしまいます。「オメガ?6」に分類される“γ?リノレン酸”には抗アレルギー、抗炎症、脂質代謝改善、アルコール代謝改善、抗血栓などの作用があり、脂肪燃焼や骨量の増加、コレステロールと血圧の低下など様々な有効性も確認されています。
 
 しかし、同じく「オメガ?6」の“リノール酸”の過剰摂取はアトピー性皮膚炎などアレルギー性疾患や心臓疾患、老化やガンの促進といった悪影響を及ぼすことも分かっています。ここで問題となるのが、現代人の摂取割合が「オメガ?6」に偏っていることです。本来であれば、「オメガ?3」とのバランスの取れた摂取が望ましく、理想的な摂取の割合は諸説ありますが、多くは「オメガ?3:オメガ?6」=「1:1?4」といわれています。
 
 「オメガ?6」を多く含む食品は、コーン油、紅花油、ひまわり油、ゴマ油、アボカド油、アーモンド、ピーナッツなどです。植物性油が多く一見ヘルシーな印象を受けますが、現代人が好む食事の多くに含まれているため意識的に避ける位が良いかもしれません。また、積極的に「オメガ?3」を多く含むものに切り替えていくとより効果的でしょう。
 
 さて、上記で挙げた2つの成分の他に「オメガ?9」と呼ばれるものがあります。これは必須脂肪酸ではありませんが、不飽和脂肪酸の一価不飽和脂肪酸に分類されるものの一つ。代表的なもので“オレイン酸”がありますが、悪玉コレステロールを減少させ血液をサラサラにし、動脈硬化予防にも効果があります。また、腸の蠕動運動を促し便通を良くすることにも繋がる為、便秘で悩んでいることの多い女性にも嬉しい成分です。
 
 ナッツやアボガド、植物油など脂質の多い食品にはほぼ含まれており、中でもオリーブオイルの含有量が高いことで知られています。含有量の高い油は酸化しにくいことから、加熱調理でも安心して摂取することができるでしょう。体内でも作られている成分ではありますが、健康への著しい効果が判明して以来、食品からの摂取が注目されている成分です。当然ながら過剰摂取は禁物ですので、他2種類の成分とのバランスを見て摂取するようにしましょう。
 
 以上を踏まえると、基本的に「オメガ?3」を意識的に摂取するよう心がけ、「オメガ?6」は避ける。いつもの調理油には良質な「オメガ?9」を使用するなど工夫をしてみると良いでしょう。「オメガ?9」の“良質な油”というのは、エクストラバージンオリーブオイルなどを始め、製造方法がオーガニック、コールドプレス、自社生産のものを指します。常用するものですからあまりに高価なものとはいかないかもしれませんが、少しだけ意識して選ぶことから始めてみてはいかがでしょうか。

2013-05-10再編集

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 - 栄養

執筆者:rihira

一般社団法人 日本スキンケア協会
認定:スキンケアアドバイザー

執筆者のプロフィール 

注:2016年3月以前の記事はスキンケアアドバイザー資格取得前に書かれたものです。

イラスト:harunaluna

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